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まだ知られていない厳冬期の絶景を求めて

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海洋開発への挑戦

2024年9月6日長崎大学 工学部
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工学ホットニュース

 世界的規模で海洋開発が行われようとしています。洋上風車や潮流発電などの再生可能エネルギーの開発、ドローンを用いた広域探索、IoTを駆使した次世代沖合養殖システムの開発、海産物を用いた創薬開発、マイクロプラスチックの生態系への影響評価など、多くの課題を解決する必要があります。四方を海で囲まれたわが国では、高い専門知識と幅広い学際的知識を総合して、これからの海洋開発に貢献することが求められています。

テーマの利用・大学での取り組み

 情報通信機器大手の国内企業との共同研究で、独立電源を有するスマートブイ(エナジーハーベスト型スマートブイ)を開発しました。潮の流れで回転するタービンを取り付け、広い海でもバッテリーに頼ることなく、海水温度、海水濃度などを長期的に定点観測することができます。このスマートブイにより、さまざまな海の情報が、インターネットを介して観測できるようになりました。長崎大学の研究シーズである数値解析に人工知能を組み合わせた流体最適化技術、長崎大学が保有する回流水槽設備、長崎県が保有する実海域試験のための実証フィールドなどの研究環境を融合させ、これからの海洋開発を支える海洋モニタリングシステムとして利用することができます。

今後の展望

 海や海洋を取りまく環境を適切に守りながら海のもつポテンシャルを高度に利用していくには海洋環境と海洋生物の動態理解が欠かせません。また、海洋での再生可能エネルギーの開発や、海洋エネルギーの高度で有効な利用は私たちの持続的発展に重要な意味を持っています。海洋を高度に利用するためには、風力や潮流などの海洋エネルギーの利用原理や問題点を明確化し、それらを改善していくことが重要です。また、次世代の養殖技術を開発し、海洋生命資源の抽出や合成方法、海洋生物を利用した創薬開発など先端的な海洋生物利用法を構築していくことも強く望まれています。さらには人間の生命活動に起因する海洋汚染の問題も早期に解決しなければなりません。このように、海洋には魅力的でチャレンジングなさまざまな課題が残されています。

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