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経営・技術革新工学
工学と経営の融合でイノベーションを起こす!

2020年2月21日福井大学 工学部
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工学ホットニュース

 今の日本は果たして先進国でしょうか?10年後、20年後の日本は、技術でも経済でも世界の先頭集団を走っているでしょうか?  

 戦後、私たちの祖先は物凄い勢いで日本という国を復活させました。敗戦後の焼け野原のゼロの状態から再スタートし、1980~90年頃までには”Japan as No.1”といわれるまでに「奇跡の経済成長」を実現してくれたのです。その根底にあったのは、資源のない日本において「世界に誇る技術力」です。現代の社会では、グローバル化が進み、変化が速く、モノがあふれています。高度経済成長期のように、大量生産でモノを作って大量に消費する時代は終わりました。そのように環境が変化しているにもかかわらず、日本は技術力に磨きをかけてきたものの、1990年頃からの30年間、GDP(国民総生産)が成長せず、徐々に世界から後れをとりはじめています。しかし今でも日本の技術力は大変高いです。間違いなく世界に誇れるものです。一方でここ最近の日本の電気・電子製品をはじめとする製品の世界シェアを見ると、見事なまでの低下傾向を示しています。いわゆる「技術で勝って、ビジネスで負ける」という現象が起こっています。これからの日本には技術イノベーションのみならず、エンジニアが経営学を駆使してビジネスイノベーションを起こすことが必要です。福井大学工学部では、4年の研究室配属時にすべての学科から、このページに紹介する経営・技術革新工学研究室(竹本研究室)を希望することができます(学科毎に人数に制限あり)。

 また他の研究室に所属していても、副専攻として経営・技術革新工学を学ぶこともできます。

 このページは経営・技術革新工学研究室に所属する学生の目線で紹介されています。

 内容に興味を持ったなら、福井大学工学部にいながら経営・イノベーションを学びましょう。

 そして「技術力はあるが、売れていない」という世界の中の日本の現状を、私たちとともに変えていきませんか?

ゲームを研究!?ゲームが世界を救うかもしれません!

 シリアスゲーム研究とは、娯楽目的のみならず、ゲームを通じて社会課題の解決や、健康・教育などの他の分野への応用を目指す、日本でも近年注目されている分野です。本研究室では、情報系の学生に限らず各分野の学生が、社会的課題の解決にゲームの活用を考えます。特に現在は地球規模で目指すSDGsへの応用を探っています。学生たちにとって身近なゲームをツールとして、そのゲームが世界を救うかもしれないという壮大な挑戦に皆さんも挑んでみませんか?

英語って案外通じます!欧米の大学とのスカイプミーティング!

 グローバル化が進む中、他国の文化、考え方や意見を知ることはとても重要なことです。本研究室では、欧米の大学とのスカイプミーティング・ディスカッションを実施しています。みな最初は苦手な英語を駆使しつつ、画面の向こうにいる相手との意思疎通、意見交換を行ってきました。直近のスカイプミーティングでは、英国ボーンマス大学と今話題となっているSDGsについて話し合い、課題解決のための意見交換を行いました。

 この活動では、日本にいるだけでは得ることのできない世界の視点を手に入れることが出来ます。

英国の大学とのスカイプディスカッション 英国の大学とのスカイプディスカッション

対外試合も積極的に!国内外の大学生とも活動します。

 イノベーションが世の中を変えていきます。工学研究科、工学部に所属する本研究室の学生は、学内のみならず、国内他大学、海外の社会科学系の学生とも積極的に交流を行っています。ワークショップ内容そのものを本研究室の学生たちで組み立て、イノベーションを生み出しやすい対話の場づくりを日々模索しています。さらに、イノベーションを生み出すツールとして知られている「デザイン思考」や、新たな考え方として出てきた「意味のイノベーション」について深く学ぶことによって、その効果を高めることができます。本研究室では、他大学の学生に対して、30~300名規模の様々な対話を行ってきました。それぞれの規模に対してその状況に合った工夫を凝らし、適宜手法を変えることで最適なワークショップを行っています。

 またタイのタマサート大学とはこれまで継続的に国際事業化可能性調査を実施しています。日本人とタイ人学生がペアになって、日本とタイに関係する新たなビジネスの創出や、相互の国で活用されているビジネススキームの応用を、各国を行き来しつつ考えます。

 本研究室では以上のような活動を通して、これからの日本の再成長に不可欠な「イノベーションを生み出すための考え方と手法」を身に着けることを目標にしています。

今後の展望

 もう目の前にAIや5Gが作る世界が広がっています。今以上に世界の上位国との経済格差が生まれるかもしれません。そのような日本の将来を変えるために、日本が誇る工学分野の技術力を応用し、日本の再成長を目指しましょう。あの有名なリンゴのコンピュータ会社も、最初は大学生らがガレージの組み立て工場ではじめました。学生でもチャレンジできる時代です。もちろん企業で働くことも一つの道ですが、起業という選択肢はあなたのキャリアだけでなく、世界をも変えてしまう可能性があるのです。起業に必要なのがアントレプレナーシップ(起業家精神)です。

 本研究室では、地域企業との共同研究、高校生グループのメンタリングなども実施し、課題解決型学習(PBL)を基盤とした活動も行っています。このような活動により、リーダーシップや起業家精神が養成されます。先に述べた研究の一環としてのタイにおける調査や、欧米大学とのディスカッションなど、活動の場として地域と世界の双方を見据えることで、グローバル産業人材としての資質の具備を目指しています。経営分野、技術分野の両方を兼ね備えたπ型人材、イノベーションを生み出すことができグローバルに活躍できる人材が、本研究室が目指す「これからの日本を牽引する人材」です。

 最後に研究室には2つのポリシーを紹介します。イノベーションを起こすのに必須である「創造的破壊((Joseph Alois Schumpeter提唱)」と、これからの変化する社会に柔軟に対応しつつ自身のキャリアを築く「計画的偶発性理論(John D. Krumboltz 提唱)」です。これらを理解し、挑戦を絶やさないこと、トライ&エラーを恐れず仮説検証プロセスを続けること、このような気持ちを持てる人は、ぜひ福井大学 経営・技術革新工学研究室の扉を叩いてみてください。

※このページに含まれる情報は、掲載時点のものになります。

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