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工業界に革新を創出する知的レーザ計測機器

2017年8月4日|徳島大学 理工学部
工業界に革新を創出する知的レーザ計測機器

半導体レーザ吸収法にCT(コンピュータトモグラフィ)を組合せ、2次元、3次元的かつリアルタイムで空間の濃度・温度分布をリアルタイムで計測できる技術を開発しました。燃焼反応や化学反応を伴うプロセスでは、空間中の温度・濃度分布が燃焼・反応機器の高度化に重要なパラメータとなります。本技術をこれらの現象や工業機器に適用することにより、ボイラやガスタービンなどの燃焼器や化学反応機器、半導体耐製造装置などの高効率化や革新的な制御が可能となり、広い工業分野で新たな革新を生み出します。

定量燃焼器における2次元温度計測結果
定格3㎏微粉炭バーナー2次元温度計測結果

 これまでの機械文明により、我々の生活はめざましく改善し、その利便性も享受してきました。しかし、地球環境をとりまく昨今の問題により、大量消費、環境破壊等を招く機械文明に対して否定的な感覚を持つ人々が増加しています。このような観点から、安心感があり将来に希望の持てる持続可能、再生可能な社会を実現するための技術開発が強く望まれています。

 上記ニーズに対応するため、革新的機能を有するエネルギー関連機器の開発や次世代・次々世代の設計・製造技術に活用でき、工業界に革新を創出する知的レーザ計測機器の開発を推進しています。具体的には、自動車メーカー、重工業メーカーなどを含むコンソーシアム(CT半導体レーザ吸収法コンソーシアム、13機関が参画、徳島大学とりまとめ)を通して、燃焼機器や反応機器の内部を非接触で2次元・3次元時系列計測可能な技術を開発しています。この“先端技術の目”を具体的に実現するため、光通信などに使用されている半導体レーザと医療分野で活用されているコンピュータトモグラフィの技術を融合させた先端技術:CT半導体レーザ吸収法を独自に創出しています。この技術は、リアルタイム(数十KHz、1秒間に数万回)で温度、濃度の2次元・3次元分布を“見る”ことができる画期的なものです。従来の燃焼器の制御では、燃焼装置内部の代表点の計測値を用いていましたが、この制御方法では、燃焼器内部に存在する濃度・温度分布の影響を制御できません。2次元・3次元で燃焼器内部の温度・濃度分布をリアルタイムで計測できれば、反応や流れ場を定量的に可視化でき、燃焼器などのエネルギー関連機器の開発に対し、開発期間の短縮や革新的技術開発に大きく貢献します。

先端技術の目:CT半導体レーザ吸収法

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