私は2020年春に大学院を修了後、鹿島建設株式会社に就職しました。「機械系の大学を卒業したのに建設業?」って思う方もいらっしゃるかと思いますので、少し仕事の話をさせてください。建設業でのモノづくりには機械や電気は必要不可欠であり、それらの知識を持つ社員は欠かせません。また近年、国が建設業の生産性向上を目的とし、建設現場にICTを導入するi-Constructionという施策を推進しています。ゼネコン各社も作業のロボット化や自動化を始め、様々な先端技術の導入を進めており、ロボットやICT等の知識を持つ社員はこれからの建設業のために重要な存在となっています。「機械や電気に関する知識を駆使して、業界の働き方を変えるような仕事が出来る。」「世の中にたった一つしか存在しないスケールの大きなモノづくりが出来る。」そういった働き方に憧れて私は今の会社に入社しました。
さて話は変わりますが、皆様はなぜ理工学部に進学したいのでしょうか?もしくはなぜ進学したのでしょうか?
「皆様の答えはそれぞれ違うでしょう。私は「就職率が高いらしいからとりあえず理工学部に行くか。」それくらいの軽い気持ちで理工学部に進学しました。そういうモチベーションで大学に進学したため、実験レポートの作成等、苦痛だなと感じる日は多々ありましたが、今は進路選択の際に理工学部を選んでよかったと思います。そう思えるのは、研究活動で様々な経験が出来たからです。
私は制御系の研究室に配属されて、「東日本大震災の復興のための水中ロボットの制御」という研究テーマが与えられました。研究当初はわからないことをインターネットで検索しても検索結果の意味が分からない。そもそも検索の仕方もわからないという状態でした。そんな状態でスタートした研究生活ですが、周囲のサポートのおかげもあり、研究を始めて半年ぐらい経ったころにようやく、自分で書いたプログラムでロボットを少しだけ動かすことが出来ました。その時の感動は今でも覚えていますし、自分が時間をかけて学んだ内容でモノを動かすことってこんなに楽しいことなんだと気付きました。そしてその動いたモノが評価されて、もしかすると被災地のために役に立つかもしれない。そう考えると研究に対するモチベーションも高くなり、気付けば研究に熱中している自分がいました。こういった事を学生生活で経験出来たのはとても良かったです。
「自分はモノを動かすのが好き。」「モノを作るのが好き。」「モノづくりによって世の中の役に立ちたい。」そう考える人にとって、理工学部は貴重な経験が出来る魅力的な学部だと思いますよ。
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