私は九州工業大学の情報工学部機械情報工学科(現:知的システム工学科)で、数学、物理、情報の基礎知識を学びながら、ロボット製作や機械工作、ソフトウェア開発を通じて機械工学と情報工学の理解を深めました。特に、コンピュータを用いた数値シミュレーションに惹かれ、研究室では金属の溶接時に起こる現象を数値シミュレーションで分析する研究に取り組みました。
卒業後も数値シミュレーションに関わる仕事を志望し、現在は、四輪車の衝突現象を数値シミュレーションで分析・評価し、衝突時の安全性能を開発する業務に従事しています。この仕事は、万が一の事故の際にお客様の安全に関わるとても大切な業務です。具体的には、シミュレーション結果を基に設計改善を行い、より安全な車両を開発するための提案を行っています。衝突時の現象は複雑で、何が起きているか把握することは難しいですが、そこでは研究室で培った分析力が生かされています。
社会人になって、大学で学んだ様々な分野の知識や経験が役立つことが多くありました。
学生のころは、あまり深く考えずに学んでいた科目も、後々意外な形で活かされることがあるため、幅広い分野に対して興味を持つことが大切だと思います。そして、それらの分野から自分の興味のあるものを見つけることが重要です。自分が関心のある分野であれば、社会に出てからも楽しく仕事ができると思います。
これから進路を決める高校生の皆さんへ、工学には幅広い分野があります。ものづくりに興味があるなら、工学部に進学することでやりたいことがきっと見つかると思います。自分の興味を追求し、さまざまな経験を積むことで、将来の可能性を広げてください。
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