2025年11月14日
私が工学に興味を持ったのは、中学生の頃でした。吹奏楽部でコンクールに向けて練習していたとき、先生から「次の会場は金物が響くから」と演奏の指示があり、ホールによって音の響き方に特徴があることに気づきました。そこから、音の鳴り方やホールの構造、吸音の仕組みに興味を持つようになり、それが工学への第一歩だったと思います。
高校では進路に悩みながら、機械、音響工学、建築、電気、医学など幅広い分野の研究室を調べました。魅力的な研究紹介をたくさん見て、さまざまな学問に興味をそそられましたが、さまざまな事情を考慮しながら、最終的に佐賀大学への進学を決めました。2年次には機械エネルギーコースを選択し、現在は大学院で生体医工学コースの流体研究室に所属しています。
大学院で生体医工学コースを選んだ理由は、医療機器に興味があったことと、医学系の授業を受けられることに魅力を感じたからです。大学では、興味のある科目を自由に選択できることが大きな魅力だと思います。教養科目や選択科目では、経営学や国際社会学、地理学など、工学とは異なる分野も好奇心の赴くままに受講しました。触れたことのない分野の知見が広がり、とても楽しかったことを覚えています。
研究では、衝撃波を用いて模擬生体の粘弾性物質の性質を測定するテーマに取り組んでいます。正直なところ、研究に対して最初は不安がありました。試験のように「正解」があるわけではなく、「答えがない」ことに怖さを感じていたからです。でも、実際に研究を始めてみると、目標に向かって試行錯誤する過程がとても面白く感じられるようになりました。悩むことも多いですが、「これ、うまくいったかも!」と思えた瞬間は本当に嬉しいです。
進路を決めるときは、誰でも迷うものだと思います。私も期日ギリギリまで悩みました。でも、少しでも「面白そう」「やってみたい」と思える分野があるなら、その気持ちを大切にしてほしいです。
工学は「ものづくり」だけではありません。音、医療、環境、エネルギーなど、私たちの身近な世界と深くつながっています。「女子だから…」とためらう必要はありません。私たちの感性や視点が、工学の世界に新しい風を吹き込むこともあるはずです。
皆さんが「これだ!」と思える分野に出会い、楽しい大学生活を送れることを心から願っています。


| 将来目指している(目指していた)職業は何ですか? | 漠然とエンジニアを目指していました。 |
|---|---|
| 工学部への進学を決めたのはいつごろ? | 理系に進みたいと思ったのは中学生のころで、高校に入ってから工学部への進学を決めました。 |
| 工学系への進学理由は? | メーカーの設計開発職で働きたいと思っていたからです。 |
| 大学を選ぶ決め手になったものは何ですか? | 自宅から通える国公立であることと、入学時は理工学部共通で、2年進級時にコース選択できることです。 |
| 大学では何に力を入れて勉強(研究)していますか? | 学部では機械工学、大学院では医工学に関することを学んでいます。 |
| 入学前と、入学後、工学部のイメージの違いは? | 想像していたより実習や実験の授業が多かったです。 |
| 文系の友達・知人と違うな~と思うところは? | 文系の友人は学生団体やNPO、留学など学外の活動に力を入れている人が多いなと思います。 |
| 本音で言うと、文系タイプ?理系タイプ? | 考え方と好きな科目はかなり理系タイプに思います。 |
| 高校時代に理数系の科目は得意でしたか? | 物理が好きでした。 |
| 高校時代の苦手科目は? | 古文漢文、日本史、化学です。 |
| ニガテ科目克服法や勉強のコツは? | 定着したと思えるまで同じ問題を解くことを反復をしていました。苦手科目から逃げないことを意識してました。 |
| 今一番興味があることは? | 建築です。大阪関西万博に行き様々な建造物をみて構造や空間が面白いな感じ興味をもっています。 |
| お気に入りのグッズを見せてください♪ | 海外の友人たちからもらったお土産です。
|
| 工学部に来て大変なことは? | 実験や研究で思ったように進まないとき大変だなと思います。レポートや製図などの課題に加えて試験やプレゼン発表が重なったときは時間に追われて大変でした。 |
| 工学部に来てよかった事は? | 企業や団体の技術紹介の説明が少しわかるようになったと感じた時にうれしく感じました。 |
| 掲載大学 学部 |
佐賀大学 理工学部 | 佐賀大学 理工学部のページへ>> |
| 私たちが考える未来/地球を救う科学技術の定義 | 現在、環境問題や枯渇資源問題など、さまざまな問題に直面しています。 これまでもわたしたちの生活を身近に支えてきた”工学” が、これから直面する問題を解決するために重要な役割を担っていると考えます。 |