私は鳥取大学工学部化学バイオ系学科を卒業後、同大学院の博士前期課程(修士)と博士後期課程(博士)に進学し、有機合成化学の研究を行いました。現在は、博士研究員(日本学術振興会 特別研究員)として同じ研究室で働いています。大学で化学を学びたいと考えた理由は、他の理系科目よりも得意であったというシンプルな理由でした。学部生の間に様々な化学に触れるうちに、反応の仕組みを捉えたうえで新たな分子の合成ができる有機合成化学に惹かれました。そして、学部4年生より、有機合成化学の研究室を志望し、配属されました。その後、紆余曲折ありながらも、博士後期課程まで進学した私が考えるそれぞれの課程の利点を簡単に紹介いたします。
(これから大学で化学を学びたいと考える高校生のみなさんにも、進路を考えるヒントになれば幸いです。)
コロナ禍の最中につき様々な制約があったものの、学部生での座学・学生実験や卒業研究ではなかなか得ることのできない経験ができました。
博士後期課程では、前期課程の時とは比べものにならないほどの新たな経験ができました。
ここまでは、利点ばかり挙げましたが、日々の研究活動では思ったように行かないことの方が多く、くじけそうになるときもありました。しかし、それを乗り越えたときに、できることが増えて、新しい世界が広がりました。
最後になりますが、本記事が大学で化学を学ぶことに興味がある高校生や、将来大学院も視野に入れている人の背中を押してあげられる様なきっかけになっていると幸いです。ここまでお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
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