私は九州工業大学 工学部 電気電子工学科に学部から修士課程(大学院)まで6年間在籍し、電気工学を学びました。学部の講義や実験で基礎を身につけた後、卒業研究・修士課程では研究室での専門的な研究が中心になります。私はパワーエレクトロニクス(パワー半導体で電力を変換・制御する技術。以下、パワエレ)の研究に取り組みました。修士課程修了後は東芝に就職し、学生時代に培った知識や経験を活かして、現在もパワエレに関する研究開発に従事しています。
電気系を選んだきっかけは、幼い頃から電車に興味があり、その仕組みを理解したいと思ったことです。ただ、入学当初から電気の物理が得意だったわけではありません。電気工学では複素数やベクトルなど高校数学の概念が多く登場します。電磁気学や回路・制御理論は数式で説明されるため、とっつきにくく感じました。実験では結果をまとめたレポート作成にも苦労し、何度も再提出になったこともあります。
研究室は、実験、論文執筆、学会発表を通じて「課題を整理し、原因や対策を考え、検証する」力を鍛える場でした。学生や先生とホワイトボードを囲んで議論し、考えを言葉や図にして共有する中で、「発信してフィードバックを受け、改善する」ことの大切さを実感しました。論文や発表資料をまとめることは、伝わる形に整理する訓練になり、学会では質問やコメントを通じて見落としていた論点に気づくこともありました。こうした経験は、社会に出てからチームで仕事を進める際の基礎になっています。
高校生の段階で将来の専門分野を明確に決めている必要はありません。「ものの仕組みに興味がある」「数学や物理が実際の機械やエネルギーとどうつながるのか知りたい」という好奇心が、工学を学ぶうえで何よりの原動力になります。工学は、社会のインフラや製品を自分たちの手でより良くしていける学問です。迷っている人も、まずは工学部の門を叩いてみてください。大学での学びを通して、きっと自分なりの「やりたいこと」が見えてくるはずです。
| 掲載大学 学部 |
九州工業大学 工学部 | 九州工業大学 工学部のページへ>> |
| 私たちが考える未来/地球を救う科学技術の定義 | 現在、環境問題や枯渇資源問題など、さまざまな問題に直面しています。 これまでもわたしたちの生活を身近に支えてきた”工学” が、これから直面する問題を解決するために重要な役割を担っていると考えます。 |