2017年1月20日
誰も知らない新しいことを知る、誰も見たことのない新しいものをつくるということに魅せられ、学部4年生から始めた研究生活3年目がもうすぐ終わろうとしている。特にやりたいことがあったわけでもなく、ただ小さいころから算数が得意で、国語が苦手で、自分は理系なのだろうと思いながら育ってきたため、理系の大学を選択した。珍しさから繊維学部に入学し、「理系といえば大学院を出とかなければ」という理由で進学を決めた。大学では周りのみんなが希望をもち、やりたいことのために頑張っている姿を見て憧れた。自分も何かやりたいと思った、真剣に打ち込めることが羨ましく思った。研究室選択にも多くの迷いがあったが、所属している先輩が輝いて見えた高分子系の研究室を希望した。配属後も、初めは自分自身のしたいことも分からなかったが、先生や先輩に指導していただく中で「研究」というものを徐々に学び、いつのまにか夢中になっていた。ナノの世界を観察したとき、高分子の複雑さや深さに触れたとき、期待した結果が得られたときなど、きっかけはたくさんあったのだと思う。なかなか結果が得られないときですら、悔しくもあったが研究生活に没頭し続け今に至る。昨年度からは博士課程への進学を胸に「リーディングプログラム」への所属を決め、分野の枠を超え社会を先導する人材となるべく、海外研修や国内活動を通して、他大学や他国籍の人と多くの交流や意見交換を経験した。大学では多くの専門に触れることで自分自身の興味を探求し、研究と向き合いながら自分自身とも向き合っていると感じる。今では繊維学部での学生生活にどっぷりとつかり、繊維が身近な言葉となり、やりがいのある研究生活を送っている。 繊維学部と聞いて、蚕や紡糸の研究を思い浮かべる人が多いと思うが、多くのものが繊維技術を背景に作られており、最近では電子材料などの産業資材に用途が拡大され、最先端科学技術の導入を図る「ファイバー工学」として発展している。ここでは、日々、今後の社会を担う新しいものづくりが行われている。こうした環境下で、様々な活動から得た多くの知識や経験を活かし、研究だけでなく自分自身が社会に貢献できる人材になりたいと考えている。
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