私は静岡大学工学部及び、同学大学院総合科学技術研究科の機械工学コースを修了し、現在は電機メーカーで、半導体デバイスの研究開発職に従事しており、特に原子1個レベルを操る微細加工技術の開発を担当しています。
皆さんの中には、将来やりたいことが分からない方も多いと思います。私もその一人でした。正直、工学部へ入学してから大学卒業まで、私はやりたいことが明確ではありませんでした。何かモノづくりに携われればいいかなという漠然とした考えしか持っておらず、モノづくりと言えば機械工学部かなという気持ちで入学しました。具体的に将来が見え始めたのはおそらく大学院ぐらいだと思います。
見え始めたきっかけは、大学院での研究生活にて、自分自身で、時には仲間と議論して、教科書に載っていない未知の現象の理解に挑戦する魅力に気づいたことです。このように誰にも分からない新しいことを追求していく魅力が工学部にはあります。
この魅力に取りつかれた私はいまでも新しいことを追求する研究開発という仕事に携わっています。特に、私がいる半導体業界は、莫大なお金を使い、とても速いスピードで、超最先端の技術開発が進められています。新しいことが好きな方にはとても魅力的な業界です。また、半導体デバイスの開発は、機械系、電気電子系、材料系、化学系、情報系等幅広い工学分野の知識が必要です。あらゆる背景を持った人材が求められますので、どの学科に入学しても大変重宝されます。
このように今はやりたいことがわからなくても、日々色々なことを経験したり、色々な人と出会ったりすることで自分の視野が広がり、将来の姿がぼんやりでも浮かんでくると思います。その時まで目の前のこと(遊び、勉強、その他なんでも)に一生懸命取り組むことで、どのような道でも自分で切り開いていけます。何も心配する必要はありません。
そして、漠然と何かものづくりが好き、新しいものが好き、物理/数学が得意、実は苦手だけど面白いと思える人は、工学系学部でやりたいことが必ず見つけられると信じています。
我々は、将来やりたいことがまだ分からない君をお待ちしております。
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