私が当時大学院工学研究科で所属していた研究室においては、同期でも全く異なるテーマについて実験的研究をおこなっていたため、直接に一緒になんらかの研究に関わる作業をなすということはあまりありませんでした。しかし、研究中に壁にぶつかったり、進捗にいきづまったときにたった一人で悩んだか?というと全くそうではありませんでした。
私の所属していた研究室のメンバーは、日々、それぞれで自身の方向性へ専門性を高め、それぞれのテーマに準拠した研究に精力的に取り組んでいました。そのため、私が行っている研究とは異なるアプローチや、別の手法で研究を行っている様子を毎日研究室内で触れることができ、大きな刺激となりました。また、たとえ研究のテーマが全く違っても、研究室のメンバーは、各自が自身のテーマの実験的研究を通じて獲得してきたそれぞれの経験・知識・ツールに基づいて、様々なアドバイスや意見をくれました。そして、私自身も、自分のテーマに関して培ってきた経験等を用いて、研究室のメンバーへ意見やアドバイスを行うことで、逆に自分の研究へ新たなヒントを見つけられることもありました。
そういった研究室のメンバーから受けた刺激や助けは、自分の研究で進む方向に悩んだときに、参考にしたり役立てたりと、自分の考えの中で利活用したりすることができ、私自身の研究を一歩も二歩も三歩も進めることができたことをよく覚えています。もし最後まで自分一人で悩んでいたら、自分が満足した研究成果を得られることはできなかったかもしれません。
大学院を修了し社会人となり、大学院時代に身につけた周りの人たちからありとあらゆるヒントを得ようとする姿勢はとても大切であると実感しています。皆さんも是非、周囲の友人や同じ研究室のメンバーから吸収する力を身につけていって下さい。
掲載大学 学部 |
福井大学 工学部 | 福井大学 工学部のページへ>> |
私たちが考える未来/地球を救う科学技術の定義 | 現在、環境問題や枯渇資源問題など、さまざまな問題に直面しています。 これまでもわたしたちの生活を身近に支えてきた”工学” が、これから直面する問題を解決するために重要な役割を担っていると考えます。 |