私は、現在、電子情報材料(LCD/有機EL/半導体等)化合物の技術開発の仕事をしています。お客様のニーズに合わせ、精密有機合成、特殊ポリマ設計、重合制御、特殊蒸留技術を駆使して、工業化の技術確立から生産まで一貫した新規材料の開発をしています。
在学時は、学部の時、高分子・有機化学を学び、学部3年後期から修士課程卒業まで、有機ELの研究をしていました。研究は、塗布型有機ELの高効率化で、発光効率と素子寿命を改善し、塗布可能な化合物の設計、その化合物の合成処方の構築、物性評価、デバイス特性評価を行い、塗布型有機ELの実用化に向けて研究を進めていました。化合物の分子構造が少し違うだけで、機能性が大幅に変わることに面白さを覚え、機能性をもつ唯一無二の化合物の工業化製法に興味をもったため、ラボ合成から生産技術確立まで一貫してできる今の仕事を選びました。
工学部に進んで良かった事は、研究を通じて、仮説、実験、検証、理論の一連の流れを体感でき、多種多様な分析機器の操作経験ができたことです。また同期や先輩、先生等、いろんな人に関わりながら課題を解決していく楽しさも覚えました。1人で解決していくことも大切だけど、多様な視点で物事をみる大切さを知りました。
すべてを書ききれないですが、多くのことを学ぶことができ、社会人になってからも活きる経験を得られるのが、工学系の学部・専攻の魅力だと思います。
社会人になって、具体的にこんなことをしていたから、役に立ったということよりも、得られた経験でできた自分の考え方が、社会生活で大きく役立ってることが多いので、なんでも前向きに挑戦して、まじめに、楽しく、面白く、学生生活を濃厚に過ごしていただければと思います。
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