大学卒業後、現在の会社に入社して10年が経過しました。現在は鉄道の安全運行や保守に関わる技術開発分野に携わっており、課題やニーズはあるもののまだ世の中に存在しない機械を様々なアプローチで開発しようと日々奮闘しています。
誰も取り組んだことがないことに対して技術的な課題を明らかにしながら手探りで作り上げることはとても大変ですが、会社のチームやメーカーと共に知恵を出しながら進めていき、あるタイミングで完成形に近づいていることに気づいてやりがいを感じています。
今回は工学系学部卒業生の立場で「これから入学を考えている方」「現在在学中でこれから就職を考えている方」に少しでも役立つアドバイスができればと思います。
具体的に進みたい分野、職業がはっきりしていれば学科・コースの狙いを定めて目指すことをお勧めします。ここでは「自分で調べて」「納得して」選ぶことがとても重要です。
私は当時進みたい職種がはっきりしていましたが、当時学科の就職実績の中に進みたい職種が無く不安になりながらも「構造工学分野」という土木・建築・機械・造船など比較的幅広い分野について学ぶことができたことは就職時・就職後の武器となっています。
これから就職を控えている方は大学在籍時に一生懸命取り組んだこと、興味を持ってのめりこんだこと、自分にしかできないと誇れるものを見つけておくことをお勧めします。自分自身が所属する学科(コース)・研究内容のほかインターン先や就職希望分野を見渡してみて、図面製作・モノづくり・品質管理・施工管理・安全管理・研究開発など「これは好きかもしれない!」「これならできる!」と思えるものがあると良いですね。
私は大学在籍時に同級生の有志と共に学生食堂の混雑について課題を共有し、ウッドデッキ築造プロジェクトを立ち上げ大学や協力会社の支援を受けながら学生主体で食事スペースの拡張工事の設計・施工・広報を行いました。ウッドデッキは講義の合間を縫って約半年で完成、その後メンテナンスも実施(画像:筆者は前列右端)し、約9年間食堂の混雑緩和に貢献することができました(現在は学生食堂の建物自体が増築済)。
皆さんにはぜひ大学に在籍している間から現状に満足せずに、いろんな発想でモノづくりに取り組んで 頂きたいと思います。充実した学生生活になりますように、応援しています!
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