私は機械工学専攻科で加工の研究をしたのち、マツダに入社し、現在は将来のボデーに向けた要素技術開発の業務に携わっています。新入社員の私が大きなプロジェクトに携わっているため、驚きとやりがいを感じています。ここでは私が社会人になってから感じたことを綴ります。このレポートが読者の方の進路選択に少しでも参考になれば幸いです。
要素技術開発という業務は、材料、工法、構造の新技術を開発し、商品に織り込む業務です。業務に取り組むなかで、大学で学んだ材料力学や機械設計が、実際どのように活用されているかを調査しておけばよかったと思います。大学の講義では単純形状で限られた材料しか扱いませんが、クルマでは複雑形状で複数の材料、工法が使われています。一見、複雑だから大学の知識だけでは解決できないと思いがちですが、基本的な知識を総動員すれば、現象を理解することはできます。そこまでいくには、基本的な知識を習得するのはもちろんですが、その知識を活用する方法を知っている必要があります。私は就職するまでに、大学で学んだ分野を復習し、基本的な知識をどのように活用するのかという人生設計を考えるべきだと思いました。
私は他部門のつながりをより強固にし、そこでできた関係性を活かして、業務を効率化するエンジニアになりたいと考えています。車を開発するには、社内外問わずに様々な部門の人と関わります。このつながりを通して車をつくることをマツダでは「共創」と呼んでいます。マツダには「共創」の意識が強くあると感じます。その証拠として、研究、開発、生産部門がすべて同じ敷地内にあり、ひざを突き合わせて話し合うという風土があります。この共創活動をより強固に進め、将来のボデーに向けた要素技術開発をより効率的に進めていきたいと考えています。そして、最終的にクルマを通じてお客様に笑顔あふれる日常を提供したいです。
社会人になってから理想や目標を掲げ、それに向けて何をすべきかを何回も考えています。学生時代、そんな事はほとんどやっていなかったため、とても苦労しています。先を見越して、すべきことが瞬時に浮かぶ状態になるためには、訓練が必要だと感じました。読者の方は、将来の夢や目標を掲げ、それに向かって計画を立て、着々とこなす訓練をしみては、どうでしょうか?その訓練が自分にとって、世の中にとってプラスにはたらく事は間違いないでしょう。
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私たちが考える未来/地球を救う科学技術の定義 | 現在、環境問題や枯渇資源問題など、さまざまな問題に直面しています。 これまでもわたしたちの生活を身近に支えてきた”工学” が、これから直面する問題を解決するために重要な役割を担っていると考えます。 |