2020年7月3日
信越・北陸地区
信州大学 工学部
信州大学工学部は、「エネルギー」、「食」、「水」、「先進材料」、「環境」、「デザイン」といった現代社会が抱える問題を見据え、その解決を目指した学科展開を図ることにより、社会に貢献する人材育成を目指しています。さかのぼれば平成13年、エコテクノロジーの教育・研究を推し進める決意として、国公立大学初となるISO14001認証を工学部で取得しました。学生を中心としたエコキャンパス構築の取り組みは、工学部から信州大学全5キャンパスへと波及し、平成22年には医学部及び同附属病院の認証範囲拡大をもって、全学における認証取得という大きな目標を達成しました。その後、平成29年には外部認証機関による認証を返上し、自組織の環境マネジメントシステムに移行しています。
信州大学では、平成20年から多様な視点で捉えることのできる環境マインドをもった学生を育成することを目的にした「環境教育海外研修」の取組みを行っています。これまでアジア、ヨーロッパを中心にこれまで計10カ国で研修を行いました。研修の旅費は教員、学生ともに大学から補助します。引率教員は理系、文系を問わず学内から有志を募ります。これまでに工学系教員は3回担当し、イタリアでは「環境とエネルギー」、タイでは「エネルギーの行方、資源産出国タイで学ぶ環境と資源」、スペインでは「スペインバルセロナで独自の環境政策を学ぶ」というテーマで実施しました。帰国後、「環境教育海外研修報告会」を開催し、その成果を多くの学生たちに還元しています。
信州大学では、3年前より全学部の学生を対象にとした独自の履修認定制度「全学横断特別教育プログラム」を実施し、意欲のある学生に自身の専門領域を超えた知識と経験、実践力を養い、社会から求められる高度キャリア人材を育成しています。同プログラムの一つとして、令和元年度より、環境分野の幅広い課題の基礎知識を身につけ、特に国際社会の共通の目標であるSDGsや、持続可能な循環共生型の社会構築を意識して、課題解決の考え方を学ぶ「環境マインド実践人材養成コース」を開始しました。同コースの専用科目では、環境保全に取り組む企業や自治体などにゲスト講義を依頼し、実務者から直接学ぶ機会を多く用意しています。また、現地実習として、信州の自然環境や特色を生かした長野県内の環境の課題を扱う実践ゼミⅠ(ローカル編)、さらにサテライトオフィスのある海外協定校と連携し、日本と比較しながら環境の課題を学ぶ実践ゼミⅡ(グローバル編)があります。また、同コースでは、環境内部監査員養成講習会を必修としています。環境内部監査を環境教育訓練の機会として積極的に活用するためにオリジナル教材を開発中です。工学部が長年取り組んできた教育研究の成果を、全学的な環境教育プログラウムと融合させ、社会課題解決に果敢にチャレンジする人材を育成していきます。
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私たちが考える未来/地球を救う科学技術の定義 | 現在、環境問題や枯渇資源問題など、さまざまな問題に直面しています。 これまでもわたしたちの生活を身近に支えてきた”工学” が、これから直面する問題を解決するために重要な役割を担っていると考えます。 |