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生レポート!現役学生の声

おもしろい研究をするためには

2020年9月18日
信州大学 工学部

 おもしろい研究をするために、重要だと思うことを自身の経験をもとに伝えたいと思います。

 私は、現在の大学に高専から編入しました。高専では5年生の時、大学生と同様に研究室に所属し卒業研究を行います。私は、そのとき興味があったエンジンの研究がしたい!と熱力学を指導していた教授の研究室を選びました。

 しかしながら、初めての研究は、以下の2つの理由からおもしろいと感じることができず、失敗したように思います。

  1. 教授の専門は熱流体分野で、やりたかったエンジン燃焼の研究ができなかったこと
  2. 研究背景が理解できず、自身の研究がどのように応用されるかわからなかったこと

 高専時代の経験から、「やりたい研究+やりがいがある研究=おもしろい研究」になるのではないかという推察のもと、大学編入後、私が考える「おもしろい研究」ができる研究室を探し、現在所属する航空機システム共同研究講座を選びました。この研究室では、航空機装備品に関する研究を行っており、私は航法システムについて研究しています。航法システムとは、航空機の位置等を計測するためのシステムのことで、航空機版のカーナビのようなものだとイメージしていただけるとわかりやすいと思います。自身の研究は、システムの完成と航空機への搭載基準が策定されれば、実際に航空機に搭載されるシステムになるため、とてもやりがいがありおもしろい研究だと感じています。

 また、同研究室で行っている画像認識技術によるパイロット支援システム開発では、実験用フライトシミュレータを使用して研究を進めています。このように、私の研究室では、国内有数の航空研究設備を利用して研究ができる環境が整備されていることも、おもしろい研究が行える要素の一つだと思います。

 以上をまとめると、おもしろい研究をするためには「やりたい やりがいがある 研究できる環境がある」の3つが重要であると感じます。

 これから研究活動を始めるみなさんが、おもしろいと感じる研究と出会えることを願っています。

※このページに含まれる情報は、掲載時点のものになります。

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