2021年3月19日
「なぜ虹は七色なのか?」このような日常生活の中の不思議を紐解くことが出来る理科が、私は幼いころから大好きでした。そのため、高校の文理選択では迷わず「理系」を選択し、特に好きな「化学」を学ぶことが出来る大学に進学したいと考えていました。しかし、大学と学部の選択にはとても悩みました。そこで、私は当時通っていた塾の信州大学に在学していた先生に、進路に悩んでいることを相談しました。先生から様々な研究の話を聞く中で、大変興味を惹かれる研究を行っている研究室を知りました。「この研究室に入りたい!」この思いが、現在の大学を志望するきっかけとなりました。
私の学科では、成績上位の人から研究室を選びます。そのため、志望した研究室に入るためには、テストやレポートで良い点数を取らなくてはなりません。化学が好きな私でしたが、高校の化学とは異なり大学の化学はさらに細分化されており、内容もとても難しいため、授業についていくのがやっとでした。しかし、友達と分からないところは教え合ったり、先生に質問をしたりして成績上位を獲得することができ、志望していた現在の研究室に入ることが出来ました。「やりたかった研究ができる!」期待に胸を躍らせていましたが、研究室では、これまでの「教科書に載っていること」を勉強するのではなく、「教科書に載っていない未知のこと」を研究します。そのため、未知の結果が出た時に、なぜその結果が出たのか全く分からず、楽しみにしていたはずの研究が嫌になることもありました。しかし、これまで学んできたことが問題解決に繋がったり、研究室のメンバーや教授に相談することで問題解決の糸口を見つけることができたりして乗り越えることができました。また、研究室では研究した成果を発表する学会に参加します。研究は思うような結果が出ず苦しいときもありますが、学会で良い評価をいただけたときには諦めずに続けてきてよかったと実感できます。
私は、来年から研究室で学んできた知識を活かすことのできる化学メーカーで働きます。研究室に入る前は、漠然と日用品や化粧品などを作りたいと考えていましたが、研究を通して製品の元となる原料を作りたいと思うようになり、化学メーカーを選びました。もし、大学選びで悩んでいる方がいたら、私のように大学から一歩踏み込んで研究内容を調べてみてもいいかもしれません。皆さんが充実した大学生活を送れることを祈っています。
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