トップページ > 輝く工学女子!(Tech ☆ Style) > 【vol.111】自分の夢

輝く工学女子!(Tech ☆ Style)

【vol.111】自分の夢

vol.111北見工業大学
工学研究科・工学専攻・応用化学プログラム
T.P.さん

2022年12月9日

 私の母国のマレーシアは、資源が豊富なため、石油や天然ガスなどの枯渇性資源を主なエネルギー源として頼ってきました。しかし、温室効果ガスの産出による環境問題が発生し、資源もいつか消耗してしまう恐れがあります。更に、私が日本に住むことになる前に、母国で住んでいた地域では、人口増加による水質汚染や水不足が原因で、しばしば上水道の供給が数日間停止になることがあります。多い時は月二・三回ぐらいの頻度であり、地域住民の生活に支障が生じています。長年にわたり、それについて解決方法が見つかっていません。このような経験から、私は「母国が抱える環境・資源問題を解決したい」と考えるようになりました。そして、日本ドキュメンタリーで飲める水道水やごみの分別などを見て、日本の環境保全に対する意識の高さに感服し、最先端の技術を持つ日本に憧れ、日本に留学を決意しました。

 その後、研究室に配属し、下水処理や牛尿の有効利用などの、様々な分野の環境問題に関連した共同研究に携わりました。その中で、これらの環境・エネルギー問題に関しどのような課題があるかを深く理解でき、これらを解決する技術を研究していくことで、広く社会に貢献できると強く感じました。現在は、自身の研究課題の中で、藍藻の増殖を高く促進できる細菌を見出しています。現在、藍藻も含まれている「微細藻類」は、再生可能なバイオディーゼル燃料の生産など、環境や資源問題を解決できると期待されています。しかし、これらは増殖が遅い理由で、生産コストが高く、経済的に成り立ちません。そこで、この細菌の培養技術について研究することは、日本や世界の環境・エネルギー問題を解決する技術の研究として、自分の夢に繋がると感じました。そして、私は更にこの細菌について研究したいと思い、博士課程に進学することを決めました。将来では、社会から世界が現在抱えている課題解決に向けて尽力できるような研究者を目指して頑張っていきたいと思います。

message

将来のなりたい自分のために頑張りましょう!

教えてなんでもアンケート

将来目指している(目指していた)職業は何ですか? 大学の研究員
工学部への進学を決めたのはいつごろ? 高校生の頃
大学では何に力を入れて勉強(研究)していますか? 微細藻類
男子が多くて良かったこと、困ったことは? 力仕事を頼める
理工系で就職は有利だと思いますか? 思う
文系の友達・知人と違うな~と思うところは? 勉強する科目が多く感じる
高校時代に理数系の科目は得意でしたか? どれも平均的でした
高校時代の苦手科目は? 英語
ニガテ科目克服法や勉強のコツは? 勉強のコツは満遍なくやること
今一番興味があることは? 研究がこの先どう進んでいくか興味がある
工学部に来て大変なことは? レポート、報告書の作成が多く忙しい
工学部に来てよかった事は? 研究が楽しい
※このページに含まれる情報は、掲載時点のものになります。

関連記事

2023-11-10

なんでも探検隊

糖の機能を解明して、更なる可能性を広げる

名古屋工業大学工学部

2021-04-09

環境への取り組み

環境負荷の小さい分離・分析技術を創る

宇都宮大学工学部

2020-02-21

環境への取り組み

旧産業地域の緑化による地域の森づくりに関する研究

和歌山大学システム工学部

2020-01-31

なんでも探検隊

カシューナッツの殻が地球を救う!~環境調和型グリーンプラスチック~

東京農工大学工学部

2015-08-03

環境への取り組み

微生物の機能を利用した汚染浄化及びバイオプラスチック産生

室蘭工業大学理工学部

2013-08-30

環境への取り組み

秋田の資源と地域のアドバンテージを活かした環境・資源教育活動

秋田大学総合環境理工学部

北見工業大学
工学部

  • 地球環境工学科
  • 地域未来デザイン工学科

学校記事一覧

輝く工学女子!(Tech ☆ Style)
バックナンバー

このサイトは、国立大学56工学系学部長会議が運営しています。
(>>会員用ページ)
私たちが考える未来/地球を救う科学技術の定義 現在、環境問題や枯渇資源問題など、さまざまな問題に直面しています。
これまでもわたしたちの生活を身近に支えてきた”工学” が、これから直面する問題を解決するために重要な役割を担っていると考えます。