2026年3月27日
高校時代の私は、吹奏楽に打ち込んでいました。 もちろん、勉強も人並みにはしていましたが、決して「成績優秀な優等生」タイプではありません。それよりも部活にエネルギーを注ぎ、毎日練習に明け暮れていました。机の上での点数にこだわらず、一つのことに時間を忘れて没頭する。そんなスタイルで、一人で参加したコンクールで1位をいただくまでのめりこんでいました。
そんな私が選んだ進路は、音楽大学ではなく理工学部の「化学工学」という分野です。 簡単に言うと、化学工学とは「実験室の『発見』を、社会で使える『形』にする」学問です。ビーカーの中の不思議な現象を、どうすれば工場のような大きなスケールで実現できるか。どうすれば環境に優しくモノを作れるか、について考えます。 私はもともと、広大な宇宙よりも顕微鏡で見るようなミクロな世界が好きでした。原子や分子といった小さな世界での出来事が、マクロな世界の現象すべてにつながっている。その奥深さに惹かれ、この分野に飛び込みました。
大学では、ある教授との出会いがありました。 先生は、私の成績表の数字ではなく、興味を持ったことにのめりこむ性格や自分の信じた道を突き進む行動力を見て研究室への所属を歓迎してくれました。
現在、私は「超音波」を使い、高粘度な重質油から不純物を取り除き資源化する研究をしています。 ここでも「音」がキーワードです。かつては楽器で空気を、今は超音波で水溶液中の気体を震わせています。対象は変わりましたが、目に見えない波を操る面白さは共通しています。「どうしても結果が知りたい!」と思い立つと、好奇心からつい実験しながら朝を迎えてしまうこともあります。
そうして粘り強く出したデータを持って学会に行き学外の先生や企業の方に興味を持ってもらえた瞬間はとても楽しく、やりがいを感じます。これまで3回の発表を経験し、今は論文執筆にも挑戦中です。発表準備は大変ですが、そのために各地へ遠征に行き、発表後に研究室の仲間や他大学の先生方と食事や観光をするのも楽しみの一つです。
理系を目指す皆さん。研究の世界で必要なのは、点数よりも「これが好き」「もっと知りたい」という熱意です。 今の成績だけで限界を決めないでください。夢中になれる力さえあれば、その先に素晴らしい未来が待っています。


| 将来目指している(目指していた)職業は何ですか? | 化学系の研究開発職です。 |
|---|---|
| 工学系への進学理由は? | 化学系の研究をしてみたかったためです。 |
| 大学を選ぶ決め手になったものは何ですか? | 応用化学コースがあることと、今まで行ったことのない土地であること、国立であること、などを総合して当時の自分のレベルに合わせて考えました。 |
| 大学では何に力を入れて勉強(研究)していますか? | とにかく手を動かすこと!あまり賢くはないですが実験だけは誰よりも頑張る勢いで研究をしています。 |
| 入学前と、入学後、工学部のイメージの違いは? | 特に研究室配属後、かなり自由な環境で研究活動ができることに驚きました。教授と話し合い、自分でもアイデアを出しながら少しずつ形にしていくことができます。 |
| 女子が少なくて困ったことは? | 困ったことは特にありません。少ない分女性同士でとても仲良くなれました。 |
| 男子が多くて良かったこと、困ったことは? | 強いて言うなら、研究室の同期は男性が多く、引っ越しの時に手伝ってもらえたのは助かりました。困ったことは特にありません。 |
| 理工系で就職は有利だと思いますか? | 何かふんわりでもやりたいことがあるなら、有利になると思います。少なくとも、研究活動で身につく課題発見力や課題解決力、発表のためわかりやすくまとめる力、プレゼン力などは必ず、今後の人生で役に立つはずです。 |
| 文系の友達・知人と違うな~と思うところは? | 文系は学年が上がるにつれて授業がなくなっていくイメージですが、私の学部では4年生が一番忙しかったように感じました。文系の大学院生は身近におらずあまりイメージが湧かないのですが、進学する人は理系の方が多いと思います。 |
| 高校時代に理数系の科目は得意でしたか? | そこまで得意ではなかったですが、勉強するのはかなり好きでした。 |
| ニガテ科目克服法や勉強のコツは? | 高校時代も学部時代も変わらず、得意な友達に聞くのが一番早いです。逆に自分の得意な分野は教えたりして助け合って大学院まで進んで来ました。 |
| アルバイトをしていますか? | 今も続けているのは県内ベンチャー企業でのアルバイトで、デザインに関する仕事やバックオフィス業務などをしています。 |
| 今一番興味があることは? | 食べ物です。自分でも料理をしますが、たまに行く外食で新しいものに出会うと嬉しくなります。特に修士に上がってからは学会等で遠征することが多くなったため、その遠征先で研究室の仲間と普段食べないようなものに出会えるのがとても楽しいです。 |
| お気に入りのグッズを見せてください♪ | 淡いピンクが好きでその色にそろえた小物たちがお気に入りです。研究にも気合いが入ります。
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| 工学部に来て大変なことは? | 研究はかなり体力勝負です。能力が見合わず心が折れそうになることが多々あります。 |
| 工学部に来てよかった事は? | 気になったことについて自由な環境でとことん研究できるところ。大学生として自分の研究テーマに取り組むだけでなく、共同研究で企業の人やほかの研究室の仲間と一緒になって一つの課題に取り組むなどもできいろんなことに挑戦できるのは魅力的だと感じています。 |
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秋田大学 総合環境理工学部 | 秋田大学 総合環境理工学部のページへ>> |
| 私たちが考える未来/地球を救う科学技術の定義 | 現在、環境問題や枯渇資源問題など、さまざまな問題に直面しています。 これまでもわたしたちの生活を身近に支えてきた”工学” が、これから直面する問題を解決するために重要な役割を担っていると考えます。 |