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生レポート!大学教授の声

人々を楽しませるコンピュータ技術

2023年12月7日
岩手大学 システム創成工学科 知能・メディア情報コース
藤本 忠博
人々を楽しませるコンピュータ技術

 私は、大学4年生のときにコンピュータグラフィックス(CG)の研究を始めてから、これまで、CGの研究を続けています。コンピュータをはじめとする様々な関連機器の進化により、CGの技術は大きな進歩を遂げ、至るところでCGによる画像や映像を目にする時代となりました。これまでに様々なCG技術が提案されていますが、ここ数年、私は、主要な研究の一つとして、実世界を撮影した画像・映像からCG画像・映像を合成する研究を行っています。これは、画像・映像を解析して様々な処理を行う画像処理やコンピュータビジョンの技術とCG技術を融合した研究です。複数のカメラで撮影した映像から自由視点映像を合成して加工する技術、複数の画像から1枚の自然な画像をモンタージュ合成する技術、素材画像を用いてペイントを行う技術、実世界に融合するように仮想物体を提示するプロジェクションマッピング技術などを研究してきています。自分にとって面白いことは他の人にとっても面白いはずだということを信じて、CG技術を用いて視覚による楽しみを人々に与えるコンピュータ技術の提案を目指して研究を行っています。このような研究は、広い意味で「コンピュータエンタテインメント」と呼ばれる分野に入るかと思います。

 エンタテインメントは娯楽であり、「世の中の役に立つことはなく、あってもなくてもよいもの」と考える大人もいるかもしれません。ですが、例えば、映画、漫画、アニメ等を全く見たことがない大人はほとんどいないかと思います。スポーツなどもエンタテインメントの一つと考えられます。人々に楽しさを与える娯楽は世の中に必要であり、娯楽が人を救うこともあり得ます。そのような娯楽を提供する現代の代表の一つがコンピュータエンタテインメント技術です。文化芸術基本法の第九条には「国は、映画、漫画、アニメーション及びコンピュータその他の電子機器等を利用した芸術(以下「メディア芸術」という。)の振興を図るため、…」と記されており、国の振興の対象にもコンピュータエンタテインメントが含まれています。さらには、コンピュータエンタテインメント技術が発展し、エンタテインメントの枠を超えて世の中の役に立つことも多々あります。そのような技術の提案を目指して、これからも研究を行っていくつもりです。皆さんには、このような楽しい研究分野もあるということを知ってもらえると幸いです。皆さんにも、ぜひ、興味を持ち、楽しく、やりがいのある分野を見つけてほしいと思います。

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