1.はじめに
大学の授業科目「流体力学」の教科書を見ると、水は非圧縮性流体で空気は圧縮性流体だと書いてあります。それぞれの性質を体感してみましょう。
2.材料の用意
以下の材料と工具を準備します。
- プラスチック製のシリンジ(注射器の胴体) 2
- ゴム栓 2
- 3.5~4mm径のドリル刃六角ビット付(根本が6角形のもの) 1
(竹用ドリル刃が好ましいが、木工ドリル刃や鉄工ドリル刃でもかまわない)
- 差し替えドライバー(対辺6.35mm六角ビット用) 1
- 粘着テープ 3cm程度
いずれも100円均一ショップやホームセンターで購入できます。注射針は必要なく、写真に写っている胴体部分(シリンジ)だけを使います。写真のゴム栓は直径2cmぐらいのものです。試験管のゴム栓など、これより小さいものでもかまいませんが、大きい方が工作がやりやすくなります。
3.ゴム栓の穴あけ
- 次の Youtube 動画を参考にして、差し替えドライバーにドリル刃を取り付けます。
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ドリル刃の先端から1cmのところに粘着テープを巻きます(手を切らないように気をつけて)。これでハンドドリルの準備完了です。
- 準備したハンドドリルをゴム栓にあてて、時計回りにまわして、直径4mmで深さ1cmの穴をあけます。なるべく軸をまっすぐにして回転させてください。ゴムは削りにくい材質なので、時間がかかります。ドリルを抜いた後の穴は4mmより少し小さくなります。
注意点
電動ドリルや電動ドライバーの使用はお勧めしません。どうしても電動でやりたい場合は、ゴム栓を手で持たずに万力などに固定してください。保護メガネの着用をお勧めします。
- ゴム栓の穴にシリンジの先端を押し込んでみます。装着と取り外しができればOKです。次の手順にそなえてゴム栓からシリンジを取り外しておきます。装着の際には小学生程度の腕力だと入らないかもしれません。高校生の少し強めの力で装着します。成人男性が渾身の力をかけるとシリンジが壊れてしまいます。その不安がある場合は、ハンドドリルの使い方を工夫して穴の直径を少しだけ広げます。
4.水シリンジと空気シリンジの準備
- 1つ目のシリンジのピストンを一番奥まで押し込みます。
- 水道から水を出し、シリンジの先端を水流の中に入れます。
- その状態で、シリンジのピストンを50%ぐらい引くと、シリンジの中に水が充填されます。
- シリンジを水流から抜き、先端にゴム栓を装着したら「水シリンジ」の完成です。
- もう1つのシリンジのピストンを80%ぐらい引きます。
- シリンジの先端にゴム栓を装着したら「空気シリンジ」の完成です。
5.圧縮実験
圧力をかけて縮ませることを「圧縮」といいます。シリンジのピストンを押すと、シリンジの内部の流体に圧力をかけることができます。
- 空気シリンジのピストンを押して、空気の「圧縮」を体験します。(ゴム栓が緩い場合は、ゴム栓が外れないように机や手で固定しながらやってください。)
- 水シリンジのピストンを押して、水が「非圧縮性流体」であることを体感します。(ゴム栓が緩い場合は、ゴム栓が外れないように机や手で固定しながらやってください。)
どうでしょうか?水と空気の性質の違いを感じられたなら、実験成功です。
自動車のエンジンは空気の圧縮性を利用して動力を取り出しています。エンジンの内部に非圧縮性流体である水が大量に入り込むと、エンジン内部の圧力が急激に高まり故障してしまいます。興味がある人は「ウォーターハンマー現象」で調べてみましょう。
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