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生レポート!現役学生の声

“卒業後やりたいこと”は探すのではなく、やりたいことに研究を結びつけるという選択肢

2025年9月12日
福島大学 大学院 共生システム理工学研究科
S.W.
研究を行っている都市公園の例研究を行っている都市公園の例

 こんにちは、福島大学大学院 共生システム理工学研究科にあるサウンドスケープ研究室に所属している修士2年生です。今日は学部生と大学院生に通ずる一つの選択肢を紹介します。

 私が大学入学したのは2020年4月。コロナの影響で入学式がなくなった代です。もともとは「まちづくり」というキーワードを持って、大学に入学しました。現場に出ることが大切なこの興味分野ですが、オンライン授業が続き、「本当にやりたいことはなんだろう?」と考え始めたと思います。

 現在、私は「サウンドスケープ」という分野で、「都市公園の居心地を、音と人の関わり合いの視点からデザインする」研究をしています。特に公園のメイン利用層である子どもに着目し、子どもでも音の評価をできるようにするために、「絵文字を使った評価尺度の研究」を学部生の時から段階的に進めてきました。この研究テーマを選んだ理由は、人目線のまちづくりにおいて、地域のハブとしての公園の居心地・あり方が重要だと感じていたからです。人目線のまちづくりの視点の一つになるだろうと思ったのが、この「サウンドスケープ」でした。自分自身がまちで過ごすことが好きだからこそ、将来のよいまちのために、その質向上に関する研究をしています。

 ただ、理工学系の研究室ではなかなか現場に出られないことも多いです。そこで、学外活動ではありますが、まちづくり・社会実験団体(Fukushima Tactical Urbanism)を立ち上げ、代表として運営もしています。そこでの活動で、目にみえる居心地を創りつつ、研究では学術の視点から居心地を創る。色んなことが自分が元々持っていた“好き”に繋がっています。

 研究テーマ選びの際、研究室内での流れや先輩の後を継いで研究するケースも多いかと思います。しかし、なんとなくで研究をして就活の時に「自分のやりたいこと」を探すのではなく、「自分の好きなこと」のために研究を結びつけてみてはどうでしょうか?もっと研究が面白いものに感じるだろうし、就職活動の際に余計な悩みがなくなって楽しい研究生活になると思いますよ!

 好きが溢れて研究でやり足りなくなったら、学外でもなんでも自分で始めてしまえばいいわけです。時間と体力のある大学生・院生のうちに、ぜひ思う存分楽しんで好きを突き詰めて欲しいです。

地域と共に創る小さな都市公園地域と共に創る小さな都市公園
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