2015年12月10日
私は幼少期から様々なことが不思議に思えて仕方ありませんでした。特に雲が空に浮かび、その雲から雨が降り、雨が上がると虹がかかること。夏が近づくと台風が発生し、様々な被害を及ぼすこと。大人になったらいつか分かるようになるのだろうと漠然と考えていました。
小学3年生から理科の授業が始まり、不思議に思っていたことが徐々に分かり始め、かつ知識も増えていき、毎日理科の授業を楽しみにしていたことを覚えています。加えて中学、高校と進学していくうちにさらに幅広く深く物理や化学について学び、将来は研究者かエンジニアになりたいと考えていました。大学進学については、私は長崎県の離島出身で、実家から通えるわけではありませんが、身近な地元の長崎大学を選びました。また、小、中、高校生の修学旅行の際に必ずバスで走っていた高速道路にとても魅了され、高速道路をつくる職業に関わりたいと思い、この社会環境デザイン工学コースを専攻しました。
しかし実際に大学生活が始まり、土木に関する専門の力学を学び、また環境について学ぶうちに入学当初に考えていた土木構造物について研究を行いたいという思いよりも、瀬戸心太准教授が教えてくださった水文学にとても惹かれ、水文学を更に詳しく学びたいという思いが強くなりました。水文学は地球上の水の循環に関する学問です。もっと砕けた表現をすると空(大気)から降ってきた雨が海や河川に流れ、人が水資源を利用したあとにまた空(大気)に戻り一通り循環する水の流れを主な対象とした学問です。現在私は、降雨レーダの精度向上に関する研究を行っています。他にも先輩方は衛星データを用いた水災害に関する研究や、H08(世界の水循資源モデル)を用いて河川流出量に関する研究を日々行っています。
大学生活は、与えられた時間をいかに自分で有効活用するかが大きなキーワードになると思います。アルバイトをして社会勉強をしたり、そのお金で自分がしたいこと、例えば友人との旅行や短期留学などの費用に当てたりと大学生だからできることを多いに経験できる場です。大学は、特に同じコースの友人や先輩は自分自身と近い夢や希望を持っていることが多いので、くじけそうになったら周りの人に相談し、支えてもらう機会が多いです。また、出身や学部が違う友人が増える大切な場です!大学生活は、あなたの人生においてとても充実した時間であったと言えるものです。好きなこと、興味のあることはとことん追求しましょう。
工学部は、あなたの好奇心をどこまでも追求できる素敵な学部です。講義によって専門的知識を学び、そこで得た知識を用いて実験を行います。また、工学部ならではの現場見学やインターンシップを経験することができます。その中で私が所属している「社会環境デザイン工学コース」は、土木工学分野をベースとして、安全で豊かな社会と持続可能な環境の創造に貢献できる人材を育成するコースです。そしてカリキュラムは、1、2年次には数学や力学などの工学基礎教育を受け、3年次には専門基礎教育、専門応用教育と進み、4年次には主に卒業研究に取り組みます。この4年間に実際に企業で働く体験ができるインターンシップ制度やキャリアセミナーなどの科目もあり、卒業後に就きたい仕事に応じることができる手厚いバックアップも豊富です。
私は、この学部に進学してよかったと心から思います。地震や火山、橋や道路、河川にまちづくりに興味のある女子学生のみなさん、ぜひ一緒に長崎大学工学部で学びませんか。
工学部への進学を決めたのはいつごろ? | 高校2年生のとき理系コースに進んでからです。 |
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入学前と、入学後、工学部のイメージの違いは? | 堅苦しいと思っていたら、馴染み易い環境でした。 |
女子が少なくて困ったことは? | 特にありません。女子が少ないので皆と仲良いです。 |
理工系で就職は有利だと思いますか? | とても有利だと思います。 |
本音で言うと、文系タイプ?理系タイプ? | 数学が苦手な理系タイプです。 |
工学部に来てよかった事は? | 実際に起こる現象に対して原理などを学び、知識と知識が繋がった時は更に学びたいと思うことです。 |
掲載大学 学部 |
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私たちが考える未来/地球を救う科学技術の定義 | 現在、環境問題や枯渇資源問題など、さまざまな問題に直面しています。 これまでもわたしたちの生活を身近に支えてきた”工学” が、これから直面する問題を解決するために重要な役割を担っていると考えます。 |