「わたし、将来何がしたいんだろ?」
高校生のころ、私はそのように何度も自問していました。進路選択に悩んでいる高校生のみなさんも、似たような経験があるのではないでしょうか。私は明確な志望先が決まらずに、受験勉強に身が入らなかったのを覚えています。そのモヤモヤした気持ちを晴らすために、私はよく散歩に行っていました。通いなれた通学路でも、じっくりと見ていくことで、いつもと違う風景に見えたり、新しいことが発見できたりと様々な刺激を受けました。すると、だんだん「街並み」や「建物」に興味を持ち始め、なんとなく建築を勉強してみたいなと思ったのをきっかけに進学を決めました。
こうして、街づくりや建築物に興味があり当学科に入学したのですが、学んでいくうちに建築には他にも分野があることを知りました。建築物に働く力を考える「構造系」、建築物や都市を設計・企画する「計画系」、環境が人や建築物に与える影響について考える「環境系」などです。琉球大学では1年次から3年次の間に専門科目を学び、4年次から自分のやりたい分野の研究室に配属され、指導教員の下で研究をします。
私は、現在「建築材料」の研究室で、コンクリートの流れやすさの研究と大気中の塩分が建築物に与える影響の研究をしています。四方を海に囲まれた沖縄という土地柄、コンクリートのダメージは大きく、また耐震性などに与える影響は甚大です。沖縄の建物を守るという目標を持って今は、論文や文献を読んだり、基礎実験をしたりと、充実した日々を送っています。
私は進路選択において迷っているときは、なんとなくでも、その世界へ飛び込んでみることが重要だと思います。何かを始めることで、新しく見えてくることがあって、そこから自分のやりたいことを見いだせるかもしれません。高校生のみなさんが、実りある大学生活を送れるよう応援しています。
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