2021年9月10日
将来の夢が明確ではなく、人の役に立つ仕事がしたいと漠然と思っていたころ、高校の先生から文系に進むか理系に進むかの選択を問われました。先生からは「理系の分野は不得意ではないよね」「論理的にものを考える癖がつく」と、薦めていただきました。
人の役に立つ方法として、生活を豊かにする化学のモノづくりに関わろう!と勢いで理系を選択。やってみてダメだったらそのとき立ち止まってやりたい事を考えよう。やらないとダメかどうかわからない。という思いがありました。
メーカーの開発職に就きたくて大学3年生の頃に企業の募集要項を見ていたら、なんと基本的に院卒しか募集していないことを知りました。
同じ頃に、配属された研究室にいた院生の先輩を見てその理由が分かりました。考え方、調べ方のレベルが学部生と大きな差があり、「確かにこれだけできれば会社は院卒を欲しがる。私も一人前になりたい。」と思い大学院進学を決めました。
研究室生活が始まった当初は失敗ばかりだったけれど、院卒時には自分でも成長を実感。学科の授業ももちろん大事だけれど、研究室での生活も同じくらい大事でした。
電子部品や光学材料を開発、製造、販売するデクセリアルズ株式会社で、開発職として5G通信機器等に搭載される熱伝導シートを開発しています。
私の信念は「生活を豊かにするモノづくり」に携わること。モノづくりをする会社はたくさんあるけれど、企業ビジョンの「Value Matters 今までなかったものを。世界の価値になるものを。」に共感して入社しました。
いわゆるB to Bの会社で初めて社名を聞く方も多いと思いますが、皆さんの生活を豊かにする製品がたくさんあります。
会社では性別に関係なく、一人のエンジニアとしてプライドを持って仕事をしています。『リケジョ』としての意識は持ちすぎないことも大切だと思います。
好きなものがみつからない、漠然とした夢しかない、というかたは理系に進んでみてはいかがでしょうか。専門性が高い分野がたくさんあり、何かのきっかけでどれかに興味を持つかもしれません。また専門性を生かした仕事に就きやすく、男女関係なく働ける環境がありますよ。


| 将来目指している(目指していた)職業は何ですか? | 化学系のメーカーで新しいモノづくりをする開発職 |
|---|---|
| 工学部への進学を決めたのはいつごろ? | 大学入学直前。化学は理学部、工学部等、大学によって異なるため、学部にはこだわっていません。 |
| 工学系への進学理由は? | 国立大学の前期入試で合格したのが工学部の応用化学科だったため。 |
| 大学を選ぶ決め手になったものは何ですか? | 化学が学べる事、国立であること。 |
| 大学では何に力を入れて勉強(研究)していますか? | 有機合成。化学といえば有機合成でしょ!という自分の中でのイメージから選択した。 |
| 入学前と、入学後、工学部のイメージの違いは? | 明るくて活発な人が多くて驚いた。 |
| 理工系で就職は有利だと思いますか? | 有利だと思う。リケジョが少ない中で、女性を採用したい理系の会社は多い。 |
| ニガテ科目克服法や勉強のコツは? | 得意になることは諦め、人並みになれるよう絶対落としてはいけない問題は確実に正解できるようにした。 |
| クラブ・サークル活動などをしていますか? | オーケストラ(管弦楽団)でクラリネットを吹いてた。 |
| 工学部に来て大変なことは? | 化学以外の授業がたくさんあったこと。え、化学科なのに化学以外もやるの?! |
| 工学部に来てよかった事は? | 知らないことを知って学べるところ。論理立てて物事を考える習慣がついたこと。 |
| 掲載大学 学部 |
宇都宮大学 工学部 | 宇都宮大学 工学部のページへ>> |
| 私たちが考える未来/地球を救う科学技術の定義 | 現在、環境問題や枯渇資源問題など、さまざまな問題に直面しています。 これまでもわたしたちの生活を身近に支えてきた”工学” が、これから直面する問題を解決するために重要な役割を担っていると考えます。 |