私が学生時代に力を入れていたことは、白色LEDなどへの応用が期待される新しい蛍光材料の研究でした。持続可能な社会の実現に貢献できる可能性がある分野で、世紀の大発見を夢見て熱中して研究に取り組みました。当時、なによりも恵まれていたと思うのは、世界的に認められる業績を残している先生から直接指導を受けられたこと、そして研究に対して情熱的な研究室のメンバーとの出会いがあったことです。そのような優秀な人たちに後押しされ成果を手にできたと思います。周囲の協力を得て、在学中(博士前期課程も含む)には米国電気化学会やElsevier社などの世界をリードする学会や出版社の学術論文誌から、筆頭著者として8報の原著論文を刊行することができました。また、多くの学会での発表の機会(計13件)も得られました。
研究生活のなかで、「理解できないことがあったときに、調査、追究、実証を通じて、自分なりにアウトプットする」というトレーニングを十二分に重ねてきました。それが現在の仕事に取り組むうえでの基礎になっています。現代のようにテクノロジーの進化スピードが早い世界では、このような思考力と行動力が求められていると思います。
これからは研究・開発者が、それぞれの能力を持ち寄ってプロジェクト単位で離合集散するような働き方が増えてくるのではないかと予想しています。そうした時代になっても活躍できるような力を身につけていきたいです。
実社会では「目標の大学に入れれば勝者」とはなりません。少しでも面白いと思うことは何でもトライしてみて、やりたいことや自分なりに世の中に貢献できそうなことを見つけることが重要だと感じています。努力をした経験は、きっとどこかで報われます。これまでたくさんの方に多くのものを与えてもらったので、いつの日か世の中に還元したいと思っています。
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