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生レポート!卒業生の声

『モノづくり』のすゝめ

2018年1月19日
宮崎大学 工学部 物質工学科 (応用化学コース) 卒業
株式会社 同仁化学研究所 勤務 Y.H.

私は、宮崎大学工学部を卒業後、大学院に進学して博士課程を修了、現在は株式会社 同仁化学研究所にて大学等の研究機関では不可欠な研究用試薬の開発から製造、製品化まで一貫た『モノづくり』に従事しています。本サイトをご覧の皆様方へ、私からみた『モノづくり』の魅力をお伝えできれば幸いです。

私は高校時代、化学や数学が好きだったことが影響して、宮崎大学工学部に進学しました。そして、講義を受講していくうちに、物理化学、生物工学を専門とする先生方の講義が非常に面白く、生命現象の本質を理解したいという思いが強くなり、卒業研究ではゲノム、タンパク質に関わるテーマを頂き、名古屋大学大学院(理学研究科)へ進学しました。
タンパク質の構造を通して生物学に関する知識、経験を取得していくうちに、「タンパク質を構成するアミノ酸やペプチドを自分の思い通りに改変することができ、実際に自分の手で創り出したらどのような機能を持つんだろう?」と興味を抱くようになりました。
そこで、幸い、有機化学の知識についても宮崎大学で学んだ強みが自分にはあったため、九州工業大学大学院へ進学することを決心、再び工学の世界へ回帰して『モノづくり』を楽しみ、現在は高校生の時から好きだった化学に携われる試薬メーカーに勤めることができ、10年が経ちました。

今、純粋に思うことは、自分が作った『モノ』が世界中で使われ、お客様に感謝され、しかも自分が経験してきた好きな分野で生活が送れる。頼もしい上司・同僚、これから将来、一緒に歩んでいける可愛い後輩にも恵まれて、こんな夢のような職業に就くことができたのは自分の進むべき道を示し、好きな研究をさせてくれた宮崎大学工学部であり、やはり、工学部は『モノづくり』を学べて将来の皆様方に色々な可能性を与えてくれる場所であるということです。

また、社会人になると目先の業務に追われ、視点を変えることが疎かになってしまいがちです。高校生、大学生の皆様にとっては、今、取り組んでいる学問、研究を遂行することが大事ですが、他分野に興味を持つことも疎かにはしないでください。視点を変えることは物事を途中で投げ出すことではありません。私も宮崎大学工学部を皮切りに多岐にわたる分野の研究、『モノづくり』を経験していますが、こういったことも大学では学べ、社会に出たときに大きな"武器"になるものだと確信しています。

最後に、私の場合は工学部で学んだことが一生の仕事に繋がりましたが、仕事だけでなく、大学で得られた友人、先生方との関係も一生の財産となっています。これから大学に進学される皆様も大学での出会いや経験を大切にして頂ければと思います。

※このページに含まれる情報は、掲載時点のものになります。

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