設計という仕事を通して感じたこと |
私は現在、エアコンの心臓部である圧縮機という部品の設計をしています。世界的に省エネが求められる中、より安く、効率の良い製品を日々追求していくという仕事です。具体的には、この部分を改良したら安く作ることができる、あるいは、効率が良くなるはず、という予測を立てて、図面を書き、試作品を作ってみて、試験をして確かめるという流れで仕事を行っています。設計というととても難しい仕事のように感じるかもしれませんが、実は中学校で習う数学や高校の物理でも説明できることが多いのです。
例えば、大きな荷重がかかる部分は摩擦力も大きくなるので磨耗量も増えるだろうと予測を立てることや、設計した圧縮機を使えばエアコンがどのくらいの能力を出すかという予測を簡単な式で近似したりなど、難しい現象をできるだけ簡単に説明できることが重要であることがこの仕事を通してわかってきました。仕事をしてみるまで、あの頃身に付けた知識が役に立つとは思っていませんでした。
設計という仕事で魅力を感じるところは、何と言っても自分が考えた製品を世界中のお客さまに使っていただけるというところです。私が設計した製品が来年売り出されるので、今からわくわくしています。
中学校で習っている数学や高校の物理の知識が将来世界中で使ってもらえる物を作り出すかもしれないとぜひ想像しながら勉強してみてください。きっと普段の勉強がおもしろくなりますよ。
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