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なんでも探検隊

AIを利用した航行安全への取り組み

2018年9月28日
東京海洋大学 海洋工学部

 多くの船舶が航行する湾内で他の船舶と衝突しないために、航海士は周囲の船舶の動きを予測して、衝突の可能性がある船舶を避けて、目的地へと航行します。経験豊富な航海士が、この作業を的確に行い、船舶の航行安全を確保してきました。しかし、経験豊富な航海士の高齢化に伴う船員不足の問題が発生しており、若手の航海士への負担が増加しています。そこで、若手の航海士の負担を軽減し航行安全を支援するシステムの必要性が高まっています。

図1
図2

 周りの船舶との衝突を避けて安全な航海を支援するシステムには、周りの船舶の動きを予測して、的確な避け方を示すことが要求されます。この要求を的確に処理する手法の1つとして、近年広く利用されているAIがあります。AIで湾内を航行する船舶の動きを予測するためには、湾内で船舶がどうように動くのかをAIに学習させる必要があります。東京海洋大学海洋工学部の先端ナビゲートシステム(図1)には、過去5年間の東京湾を航行する船舶の動きのデータが蓄積されています。そこで研究室では、AIに東京湾を航行する船舶の動きのデータを学習させ、そのAIを使って航路を航行している船舶が航路を出た後、どちらの方向に進むかを予測させる研究を行っています。図2は、このAIにより航路出口でどちらの方向に進むかを予測させた計算例です。残念ながらまだ100%の確率で予測ができていないので、さらに研究開発を進めて、高い確率で船舶の動きを予測し、周りの船舶との衝突を的確に避ける方法を示すシステムを開発していく予定です。

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