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環境への取り組み

 

相反転方式マイクロ水力発電ユニットの実用化

 
九州地区 2014年12月16日
九州地区
九州工業大学 工学研究院

三重県の農業用水における実証試験三重県の農業用水における実証試験

持続可能な社会の構築に向けてクリーンエネルギーを確保するため、各種発電システムの中で二酸化炭素の総排出量が最も少ない水力発電に着目した。この場合、従来のようなダム建設などによる自然破壊は避けるべきで、自然と融和した環境にやさしい水力開発が望まれる。この観点に立ち、前後二段のランナがそれぞれ内外二重の回転電機子を逆方向に駆動する相反転方式水力発電ユニットを新たに考案した。他の発電ユニットに比べた優位性は、両ランナ/回転電機子が互いに逆方向に回転するので、(1)磁界を切る相対速度が速くなり、(2)両回転系に働く回転トルクが相殺されて外部に反作用としての力が働かないところにある。前者はたとえば、個々のランナ回転速度を従来と同じに保ち、起電圧を同じにとれば回転電機子径(発電機径)の半減、あるいは回転電機子径を同じにとれば起電圧の倍増に連なる。一方、回転電機子径と起電圧を従来と同じにとればランナの回転速度が半減でき、キャビテーション対策に有利となる。また、後者は頑強な据え付けベッドを必要としない、すなわち大規模な土木工事ひいては自然破壊なしで、中小河川、渓流あるいは海峡などにワイヤ1本で間単に係留できる簡易発電を可能にする。これを実証するため落差工や農業用水で実証試験を行っている(上写真)。このような相反転方式は風力発電、潮流発電にも展開されている。

実験機構造実験機構造
水車 北九州 イメージ図水車 北九州 イメージ図
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