近年、西日本を中心に日本各地の里山地域において、放置されてた竹林が無秩序に拡大して周囲の田畑等を侵食する、竹害が大きな問題となっています。安価な輸入タケノコの流通量の拡大によりタケノコ生産が経済的に成立しなくなったため、竹林が放置されてしまいました。そこで、竹林をバイオマス資源として活用することを目指して、複数の高付加価値製品を段階的に製造する「竹のカスケード利用」を研究しています。福岡県内の企業が竹の表皮から抽出した美白成分を化粧品の成分として商品化していましたが、表皮以外は利用されていませんでした。そこで、多糖類を加水分解して糖成分を抽出することを意図して表皮回収後の竹を加圧熱水処理し、その固体残渣を活性炭の原料に活用する研究を、企業と共同で行いました。その共同研究の結果、表皮回収後の竹から得られた水溶液の成分は、紫外線による酸化ストレスを抑える効果を有することを、共同研究を行った企業が見出し、化粧品(パウダー、ファンデーション、コンシーラー)の成分として実用化しました。また、表皮回収後の竹の固体残渣は、活性炭の原料として活用できることを実証し、電気二重層キャパシタ電極の原料として性能に問題がないことを確認しました。今後は、電気二重層キャパシタ電極として更なる性能向上を目指した研究を進めていきます。
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