「出た杭は打たれる」という格言はご存じですか。目立つことをすると抑制しようとする日本にありがちな応答反応です。これをもじったものが松下幸之助による「出過ぎた杭は打たれない」という名言です。これには何かやりたいことがあれば信念をもって突き進めという意味を含んでいますが、実際はちょっと違う。打てないとか打たれないわけじゃなくて、むしろメタメタに打たれます(苦笑)。出過ぎた杭は杭の上面が高いのでたしかに打てないけど、そんないびつな杭は上からではなく横から打たれます。それでも杭がしっかりと地面に食い込んでいて打たれてもびくともしない。なので、出過ぎた杭というくだりには、しっかりとした地盤を備えることがデフォルトなんですね。
大学の最終段階で卒業研究テーマを選ぶ際、つい「役に立つ」「目先の利益につながる」ことを選びがちです。答えが早く見つかるから安心できる。その気持ちはよくわかる。でも、そういう短期目標案件は企業の方が進んでいますので、大学らしさがありません。大学ではもっと突き抜けたテーマに取り組んでほしい。その取り組みを通じて、しっかりとした地盤が固まっていることの重要性に気づかされます。これが大学卒業前に研究に取り組む意義でもあります。誰もやらないことに挑戦するのは結構ですが、気持ちだけではいつか折れてしまいます。杭を伸ばす際、上だけではなく下にも伸ばす。当然、うまくいかないことも失敗もたくさんするでしょう。でも、こんな経験は一旦会社に入るとなかなかできない(やらせてもらえない)。そういう意味では、大学でしかできない体験です。
とはいえ、出過ぎた杭を目指してみるのは不安?それを「やってみよう」に変えるきっかけは、ほんのちょっとの勇気と好奇心。誰もが持っているものです。そう、あなたにも。
豊橋技科大では「ちょっと(ではない)おかしな」研究テーマが沢山あります。出過ぎた杭を量産するのに絶好の環境です。あなたの好奇心、ここで満たしてみませんか?
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