トップページ > 生レポート!大学教授の声 > 自分を将来へ導く「目標」を持って学ぶ

生レポート!大学教授の声

自分を将来へ導く「目標」を持って学ぶ

2023年10月13日
大分大学 知能機械システムプログラム
准教授 高 炎輝
自分を将来へ導く「目標」を持って学ぶ

 私は「三国志」に登場する中国湖北省荊州市の片田舎出身です。教育熱心なまちで、小学校のころから将来いい大学に入ると夢見ていました。そのため、中学校から勉強漬けの毎日でした。中学校は夜9時ぐらいまで授業があり、その後に教室が消灯になりますが、引き出しから蠟燭を出して照明にして勉強し続けたこともあります(先生も空いている席で深夜まで私たちを見守っていました)。大変だったか?! いえ、目標があるので学ぶことが楽しかったです。大学は自分がエンジニアになることを「カッコいい」と思っていましたので工学科の電気電子工学科に進学しました。しかし、高校まで大学進学しか考えておらず、大学卒業の後何をするか考えてなかったので、目標を失った時期もありました。電気電子工学科では、多くの人が卒業後安定して給料もいい電力会社を目指しましたが、毎日同じ仕事を繰り返すことには面白みを感じず、いったん大学院へ進学しました。そこで国際学術会議に参加した時、「研究者は世の中の役に立つ仕事だ」と魅力を感じてやっと研究者になるという目標を持つことになり、日本へも留学し、研究者の道へ進みました。

 現在コンピューターを使った電気機器の設計を主とした研究として取り組んでおり、テーマは今話題の環境にやさしい「省エネ」電気機器の開発です。地球温暖化が加速する中、電気製品に対する国内外の基準が厳しくなってきています。電気自動車のモーターを始め、さまざまな電気機器を小型で軽く効率の良いものにするために、エネルギーを数字で見える化し、その分析を続けています。企業との共同研究で実際に良い商品ができたとき非常にやりがいを感じます。また、教員の立場としては学生の成長を間近で見られることにも大きな喜びを感じるのです。

 現在理工学部ではまだまだ女性が少なく、壁はありますが、前例を作っていけば女性にとっての働きやすさも改善していくはずです。ぜひ多くの女子高校生も理工学科に進学し、一緒にキャリアという樹を育てていきましょう。

※このページに含まれる情報は、掲載時点のものになります。

関連記事

2023-09-29

環境への取り組み

カーボンニュートラルに向けたエネルギーシステム研究

横浜国立大学理工学部

2022-02-10

なんでも探検隊

塗って出来るペロブスカイト太陽電池

埼玉大学工学部

2022-12-23

生レポート!卒業生の声

壁にぶつかったときに一人で悩まず、周りからヒントを得ることが大切

福井大学工学部

2023-10-27

なんでも探検隊

電気で微生物細胞の生死を見分ける検査法

富山大学工学部

2020-01-10

輝く工学女子!(Tech ☆ Style)

充実した学生生活

名古屋工業大学工学部

2014-08-19

生レポート!大学教授の声

工学を学ぶってすばらしい!

佐賀大学理工学部

大分大学
理工学部

  • 創生工学科 機械コース
  • 創生工学科 電気電子コース
  • 創生工学科 福祉メカトロニクスコース
  • 創生工学科 建築学コース
  • 共創理工学科 数理科学コース
  • 共創理工学科 知能情報システムコース
  • 共創理工学科 自然科学コース
  • 共創理工学科 応用化学コース

学校記事一覧

生レポート!大学教授の声
バックナンバー

このサイトは、国立大学55工学系学部長会議が運営しています。
(>>会員用ページ)
私たちが考える未来/地球を救う科学技術の定義 現在、環境問題や枯渇資源問題など、さまざまな問題に直面しています。
これまでもわたしたちの生活を身近に支えてきた”工学” が、これから直面する問題を解決するために重要な役割を担っていると考えます。