大学生時代の人との出会いや受ける刺激・体験・環境などが、その後の人生に大きな影響を与えます。私自身もそうでしたし、研究室の学生さんたちが学部4年次から大学院博士前期課程のわずか3年間の間に別人のようにたくましく変わっていく姿を多数見てきました。
就職して仕事を行う際にはいろいろな能力が必要です。工学の専門知識を身につけることはもちろん重要ですが、それだけでは不十分です。仕事は他者との関わりの中でうまく協働して進める必要があり、コミュニケーション能力が不可欠です。さらに最近では、企業で働くエンジニアにグローバルに活躍できる素養と能力が求められており、大学を卒業するまでにそれらの素養を身につけておく必要があります。山口大学工学部及び大学院理工学研究科でも、国際的なセンス、実践的な英語コミュニケーション能力と日本人としてのアイデンティティーを身につけることができる、新教育カリキュラムを実施していますので、それらを是非活用していただきたいと思っています。( http://www.global.eng.yamaguchi-u.ac.jp/ )
ところで、工学には、電子デバイス(電子部品)、MEMS(微小電気機械システム)、薄膜材料を対象とする分野があります。この分野の教育や研究を行うには、クリーンルームと呼ばれるチリやホコリが無い特殊な部屋と何億円もするようないくつもの微細加工用の装置が不可欠で、それを指導する教員には豊富な知識と経験が要求されるため、初心者にとっては敷居の高い技術分野です。ところが最近、日本国内の公的研究機関が連携してナノテクノロジープラットフォームを形成し、外部の方々にそれら設備・装置の利用の機会を提供し、技術支援員の代行も可能な制度が整備されました。山口大学も微細加工・真空技術の分野でその支援提供機関を担っています。装置や知識経験が無くても新技術のアイデアを試作できる非常に便利な制度ですので、是非利用してください。(http://www.nanotech.sangaku.yamaguchi-u.ac.jp/ )
このように、工学部の教育・研究環境は、大きく変わりつつあり、充実してきています。高校生のみなさん、大学生のみなさん、自分自身の能力の芽を発見し、それを工学部の新しい環境の中で大いに伸ばしてみませんか。将来がきっと見えてくるはずです。
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私たちが考える未来/地球を救う科学技術の定義 | 現在、環境問題や枯渇資源問題など、さまざまな問題に直面しています。 これまでもわたしたちの生活を身近に支えてきた”工学” が、これから直面する問題を解決するために重要な役割を担っていると考えます。 |