現在の周期表には118番目まで元素が記載されていますが、そのうち約90種類が天然に存在します。これらの元素を組み合わせることにより、様々な材料を創製することが出来ます。混ぜ合わせる元素の数や組成比を変化させることにより、その組み合わせは無限になります。また、ダイヤモンドと石炭に見られる様に、構成元素が同じであっても原子の並び方を変えるだけで、全く異なる価値や性質の材料を得ることが出来ます。
現在も様々な新材料の開発が精力的に行われていますが、そのうちの一部が新しい学問分野を切り拓いたり、商品化されて私たちの生活を豊かにするものになります。学生時代から通算すると、私は30年以上も材料(マテリアル)に関しての勉強や研究を続けています。その間に材料開発の分野では、超伝導臨界温度の壁を破る「酸化物超伝導体」や、結晶の概念を根本から変える「準結晶」の発見が有りました。また、青色発光素子として有名な「窒化ガリウム」も商品化されました。「フラーレン」や「グラフェン」は新たな炭素系の材料として注目されています。これらの材料を発見・開発した研究者や技術者はノーベル賞(物理学賞、化学賞)を受賞しています。
材料開発はノーベル賞を狙える工学領域です。また、ノーベル賞を取れなくても、自分自身が開発した材料が製品化されることは、間違いなく優越感や満足感を与えることと思います。皆さんも工学部で学んで、オリジナルな材料を開発してもみませんか?
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