イノベーション・リッチで日本を救おう! |
中国兵法の孫子の中に、「百戦錬磨のためには、・・・・」とあり、これを読み解き、今後の日本でのものづくりに置き換えると、
になると考える。まさにイノベーション・リッチな研究開発と言える。そこで、本学では、このイノベーション・リッチな研究開発が可能な学生を啓育している。また、本学テクノインキュベーションセンターでは、長岡技大の先生がたが研究開発された最先端技術を、付加価値の高い新製品開発を志向する産業界の最前線へ提案させていただき、産業界の発展に尽力している。
小職の研究一例を紹介する。
航空・宇宙機器材料として多用されているチタン合金やニッケル合金などの低熱伝導特性を有する難削材の加工では、工具の高温化、軟化が著しく、高効率な強制冷却技術が切望されている。本研究では、これらの工作物を強アルカリ水中(上記材料および鋼の耐食性、冷却能力、界面浸透性、剥離分解能力、洗浄力がある)に完全に浸漬状態にし、そこに適量のマイクロバブルを供給することにより、その気化熱冷却効果を最大限に発揮させ、さらに、その気化熱冷却を工具先端に供与するための最適仕様の新工具によって切削実験をした結果、難削材加工時の切削発熱をきわめて効率よく除去でき、工具寿命延命化(図1:湿式切削の2.4倍)と表面粗さの向上(湿式切削の89%)を可能にした。さらに、切削油剤が不要、加工後の洗浄も不要であることから、環境保全に有効(図2:排出CO2が湿式切削の35.3%)であった。これは、地球にやさしいだけでなく、経営者にもやさしい研究開発である。
掲載大学 学部 |
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私たちが考える未来/地球を救う科学技術の定義 | 現在、環境問題や枯渇資源問題など、さまざまな問題に直面しています。 これまでもわたしたちの生活を身近に支えてきた”工学” が、これから直面する問題を解決するために重要な役割を担っていると考えます。 |