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生レポート!大学教授の声

 

「生物の仕組みの不思議」を学び、好きになろう!

 
2010年1月15日
徳島大学 工学部 生物工学科
高麗 寛紀

私は、小学生の頃、夏休みの宿題「理科の研究」や「工夫工作」が大好きで、楽しくてしかたがありませんでした。大きくなったら、必ず科学者か博士になろうと夢見ていました。そんな訳で、大学は子どもの頃からの夢を実現させるために工学部応用化学科に進学しました。現在は、生物工学科において微生物に関する研究と教育をしています。

なぜ応用化学科を選んだのか?

実は、実家が醸造業を営んでいた関係もあり、発酵工学の研究室がある地元の徳島大学工学部応用化学科に進学し、卒業研究は発酵工学の研究室において微生物を使った研究を行いました。これがその後43年間もお付き合いする微生物との出会いでありました。

生物は、無機物や自己増殖しない有機物と全く異なり、必ず親から誕生し、非常に複雑、かつ、精密なプログラムに基づいた細胞増殖により成長し、子どもを作り、やがて必ず死を迎えます。しかし、その子どもは成長して大人になり、子どもを作り、命をつないでいきます。この生と死の繰り返しが生物の本質であり、また、生命の大切さです。
生物工学科は、このような生物・生命の不思議さや「しくみ」を分子レベル、かつ、工学的に詳しく研究します。新しく発見した事実や得られた成果を利用して病気のしくみを明らかにし、医薬品の開発、生活環境の衛生化、衣食住や工業製品の開発などを行い、健康な長寿社会を作ることに貢献しています。

さて、「勉強」とは、「強いられてする」強制の意味が含まれています。嫌いな科目を勉強すると非常に疲れ、あまり身に付かないでしょう。しかし、「学ぶ」は、好きな学問をすることであり、長時間学んでも殆ど疲れないでしょう。
生物工学は、自然観察から始まります。生物の好きな人、いや、早く好きになってください。きっと好きになるでしょう。そして工学部生物工学科に進学して、楽しく学問と研究をしようではありませんか。お待ちしています。

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