私は香川大学創造工学部防災・危機管理コース所属の4年生です。
大学入学当初、私は大学に合格できたことが嬉しく、4年後に卒業することだけを考えていました。しかし、その考えが大きく変化するきっかけとなったのは、ネクストプログラム履修の一環で2年生の10月に参加した、愛媛県宇和島市での農業支援のボランティア活動です。初めて被災地に足を運び、土嚢の作成・設置、河川清掃やこども食堂の手伝い等をさせていただきました。平成30年7月豪雨で受けた被害についてお話を伺い、その被害を目の当たりにし、衝撃を受けたのを今でも明確に覚えています。
現地での活動では、これまで学習してきたことを実践することや、座学では学ぶことのできない新たな知見を得ることができました。初めて被災地での活動をした際に刺激を受け「自分にもできることがある」ということに改めて気づき、その後も継続的に地域の避難訓練や防災イベント、まち歩きなどのボランティア活動に参加していますが、参加する度に新たな発見があります。
3年生の11月に研究室配属され、卒業研究を開始しました。ボランティア活動を通して地域貢献への気持ちが強くなったということと、もともと教育の分野に興味があったため、防災教育についての研究をしています。これまでの水害教育における防災教育については、ハザードマップで自分の住んでいる地域のリスクを確認するようなリスク教育が行われてきましたが、災害後の気持ちの浮き沈みに着目した防災教育がどのような効果を与えるのかを分析すると共に、リスク教育との比較を行っています。4年生の10月には、日本災害情報学会で初めて自分の研究について発表する機会を頂きました。学会に参加し、他の研究者の発表を聞き、自分の研究について意見を頂くことで、研究に対する考え方が変化しました。
私の大学生活は自分のやりたいことができる環境を自分で選択し、上記のようなボランティア活動や研究だけでなく、部活やアルバイトもしてきました。友人や先生方、支えてくれた家族など、私の大学生活に関わった方、全員にとても感謝しています。4月からは大学院に進学予定ですが、文理融合化した研究科で、工学系にとどまらず様々な分野において学習を深め、新たな視点でアプローチし、特に防災における課題解決などを行っていきたいと考えています。
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