私は電気通信大学にて学士及び修士過程を修了後、現職の旭化成(株)にてリチウムイオン二次電池のキーマテリアルである絶縁フィルムの製造に携わっております。具体的に、学生時代は次世代記録メディアの実用化に向けた記録材料の研究・開発を行っていました。弊社に入社してからは、絶縁フィルムの業界世界最大製造ラインの建設及び増能力等の生産技術業務に従事した後、現在は製造された絶縁フィルムの品質保証/品質管理の仕事を遂行しております。
勘の良い読者の皆様なら既にお気づきかと思いますが、一見すると各ステージで全く違う仕事をしているとの印象を持たれるかもしれません。実際それぞれの仕事特有のノウハウや文化・技術はあるのですが、基本となる解決アプローチや成果の出し方は仕事が変われど同じであることをこれまでの経験を通じて痛感しております。そして今後も、現在のスキルに+αの技量を身につけていき新たな仕事をしながら視野や世界観を広げていきたいと思っております。更に最終的には、自分の夢である「継続実現可能なエネルギー社会の創生」を実現したいと考えております。
読者の皆様にお伝えしたいことは『工学部は自己実現の為の大きなチャンスの場である』ということです。私のように3~5年のペースで環境を変えていきながら自己実現を目指していく路もあると思いますし、一つの研究に生涯を全うする路もあると思います。皆様が思い描く路を進めば良いと思います。その中で大切になることとして①一緒に研究や仕事をしている同僚・先輩・後輩・上司・部下・教授・先生、支えてくれている家族やスタッフへの感謝の気持ちを忘れないこと②課題解決には失敗や挫折はツキモノで、失敗や挫折を乗り越えていく努力を怠らないこと(どうせ同じことをやるなら愉しくやる)③世の中は時々刻々と変化しており、既成概念に凝り固まらず常に挑戦すること④心身ともに健康で元気であること、であり私のメッセージが皆様の今後の人生の一助となれば幸いです。最後に、工学部に入学してもその世界に閉じこもるのでは無く、他の学部や大学・趣味などの世界との繋がりを持つことをお勧めします。
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私たちが考える未来/地球を救う科学技術の定義 | 現在、環境問題や枯渇資源問題など、さまざまな問題に直面しています。 これまでもわたしたちの生活を身近に支えてきた”工学” が、これから直面する問題を解決するために重要な役割を担っていると考えます。 |