私は、岡山大学工学部通信ネットワーク工学科(現・電気通信系学科)を卒業、大学院自然科学研究科電子情報システム工学専攻を修了し、日本電信電話株式会社において「電磁ノイズ・雷に強い通信ネットワーク」に関する研究開発に従事しています。本ページをご覧の皆様に、私からみた工学系の魅力をお伝えできれば幸いです。
高校時代に理数系が得意であったことや、漠然と「就職に強そうだ」と思っていたことから、迷うことなく工学部(特に電気通信系)を受験しました。入学後三年間は、数学・物理・英語をはじめとする基礎的な科目から、電気・電子回路工学や情報理論、通信方式やプログラミング等の幅広い専門科目を学びました。様々な専門科目を学ぶ中で、ハードウェア設計に興味を持ったことから、光電磁波工学研究室に所属し、電子機器内部多層プリント回路基板の低ノイズ化に関する研究をしていました。
工学部の魅力は、その専門性の広さから「幅広く体系的な知識が学べること」や、更に、製造業や情報通信業だけではなく「様々な業界から必要とされる人材になれること」、他にも、学会・コンテスト等のイベントが多く「大学を越えて縦横の繋がりを構築できること」等多々あります。しかし、最も強く感じるのは、「授業を受ける中で論理的思考力が鍛えられること」です。
専門科目の幅広さ(材料からシステム設計まで)だけでなく、どの授業でも一貫して論理的思考力が必要であり、それを養う授業形態となっていることに驚きました。これは、ほとんどの工学系科目が、物理現象に紐付く課題を解決するために新たな理論を考案し、解析や実験によりその妥当性を検証・証明することが基本となっているからだと考えています。
この論理的思考力は、社会に出て働くうえで、基礎研究から営業までどの職種においても、そのベースを担い、絶対に役に立つ能力です。例えば、新たなアイディア・企画を生み出すときも、製品を開発するときも、出来上がった製品の課題を見つけ出すときも、論理的思考力が必要不可欠です。この論理的思考力が鍛えられることは、工学系ならではの魅力と感じました。
拙い文章でしたが、少しでも共感できるものがあれば、工学部という選択肢も考えてみてください。また、大学生活という貴重な短い時間を、ぜひとも有意義にお過ごしください。
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