私が工学部を目指したのは、子供の頃よりロボットや自動車、電気製品に興味があり将来そのような製品の研究開発に携わりたいと思ったからでした。そのために幅広い知識を得ることでものづくりにおいて多くの分野に関わりたいと思いました。その中で、総合システム工学科は機械と電気電子を両方学べる学科であり、数学や物理といった基礎学力の上にメカトロニクスと呼ばれる分野を中心とした知識を学ぶことができました。
またPBLと呼ばれる課題解決型学習も盛んに行なわれており、私は数学を大学低学年に対して魅力を伝えるというプロジェクトに参加しました。そこでは、自分達で微分方程式という分野の数学教材を作成しましたが、教えるためにはそれ以上の幅広い知識が必要であることを学びました。
九州工業大学は学生のものづくりに関する課外活動も盛んで、衛星やフォーミュラなど課外で様々な活動が行なわれており、私もそれらに参加することで先輩から技術を学びそれを受け継ぐという体験ができました。これらの課題解決型学習や課外ものづくり活動では、期日の決められた大会等へ向けて多人数で開発を進める難しさや楽しさを知ることができました。
4年生で研究室に配属される際には、かねてより興味のあったロボットに関する研究室を志望しました。そこで、私は手術用ロボットアームの開発を担当し、機構デザインからアームの運動評価まで行なう事ができました。このような医用工学の分野では工学的な知識とあわせ、自分の研究の範囲内ではありますが医学的な知識も必要となり、異なる分野を融合させるデザイン能力、つまり専門分野が異なったり表現方法も異なる相手に対し、彼らが必要としている機能を十分に理解する必要性を感じました。
現在は、大学院でさらに研究を進め、医用モデルを用いた試験により現在開発中の手術用ロボットの有効性を実証するべく開発を進めています。子供の頃からあこがれていた研究開発の分野に自分は今、少しずつ入り始めていることを実感しています。
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