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おもしろ科学実験室(工学のふしぎな世界)

ゴム動力で飛ぶ竹とんぼをつくり、空高く飛ばしてみよう!―「ドラゴンフライヤー」を作る―

2020年2月7日
福島大学 共生システム理工学類

 竹とんぼにゴム動力を付けてみたい! そんな単純な発想から生まれたのがこの「ドラゴンフライヤー」です。タンポポの綿毛のように飛ばしたいと軸本体の部分に発泡スチロールを取り付けてみましたがうまくいきません、でも軸が廻っていることがよく見えました。そうか! 軸は、ハネとは反対回りに廻りたいのか、それならば、ねじりを逆にしたもう一つのハネを軸に付けてみよう。悩んでいる先に解決策は見えてくるのです。

 この題材は、福島大学・共生システム理工学類が設立された平成16年から毎年開催する「サイエンス屋台村」において、ちょっと難しいけれど、人気のあるものとなっています。なお、開発においては郡山市ふれあい科学館スペースパークの協力をいただき、「スペース・ドラゴンフライヤー」という名前で科学工作レシピに紹介されています。

用意するもの

  • 厚紙(型紙参照) 1枚
  • ストロー(直径6mm、長さ210mm) 1本
  • ピアノ線(線径0.7mm、長さ70mm) 1本
  • 木製ダボ(直径6mm、長さ25mm) 1個
  • ヒートン(M形 線径1.3mm、全長15㎜) 1本
  • 輪ゴム 2本
  • ビーズ 大(直径8mm)、小(直径6mm) 各1個

※使用する道具は、はさみ、ラジオペンチ、セロハンテープ、定規など

作り方(作成時間:約30分)

  1. 厚紙でハネA・B(形が線対称となっている、型紙参照)を作ります。印刷面を裏にして使用します。作製したハネにとがったものでスジをつけて、曲げやすくしておきます。 スジを入れた部分をきれいに曲げていこう。ハネのカーブを上手に作ることができると、よく飛びます!

  2. ピアノ線を写真のように折り曲げる。
    まず端から28mmのところで「く」の形に直角に折り曲げます。曲げた場所から7mmのところで「く」の文字に対して直角に上に向かって折り曲げ、さらに曲げたところが平行になるように折り返します。そして、曲げた場所から15 mmのところでまず直角に曲げ、さらに反対向きに折り曲げて、曲げたところが平行になるように整える。ピアノ線の空いた隙間はペンチを使って閉じて、2本が一緒になるようにします。

  3. 折り曲げたピアノ線のもう一方の先端から、ハネAを通し、次に小さなビーズ、大きなビーズの順番に通して、最後に輪ゴムをかけられるように、とがった端を「し」の文字のように丸く折り曲げます。
    ピアノ線の折り曲げた部分は、ハネAとセロファンテープで固定します。

  4. 木製ダボの端面にヒートンをねじ込んで、輪ゴム2本をヒートンの輪になった部分にかけます。

  5. あらかじめストローを120mmに切っておき、輪ゴムをストローに通し、ハネA(プロペラ)の部品のピアノ線の丸く曲げた部分にひっかけて、二つの部品を結びます。

    ※針金などで"ゴム通し"の道具を作っておくと、輪ゴムを引っ張って通しやすく入れ易くなります。

  6. ハネBの中心に長さ6㎜くらいの十字線の切り込みを入れて、ストローの下から通し、ハネAから1/3くらいの位置にセロハンテープで固定します。

    ※木製ダボがストローの中に入ってしまいそうな場合には、ダボにセロハンテープを1、2回巻き付けて、少し太くしてください。

遊び方

 ハネA(プロペラ)を回して、ゴムを巻きます。ゴムはねじられ、形を変えることによってエネルギーを貯めることができ、ゴムが2重、3重になって巻いた数に相当する大きなエネルギーを貯めていくことができます。手を放すと、材料の変形が元へ戻るときに回転エネルギーとしてプロペラを回す動力となるのです。

 プロペラが回転するためには中心軸について対象になっていることが必要です。飛ばす前には、ハネの形について次の点について確認しましょう。

  • ハネAとハネBのねじれ方は逆向き(反対称)になっているか?
  • ハネのねじりは、それぞれ、飛行機の翼のように正確にねじられているか?
  • ハネの取り付けが、回転軸であるストローに対して線対称に、直角になっているか?

 ハネの大きさや形や調整して、よく飛ぶハネの形をみつけよう。ハネとしてペットボトルを利用することも可能ですが、ハネが固くなるので、作る時や飛ばすときに自分や周りの人にけががないように気を付けてください。

 また、ストローにつけたハネBがない場合にはどんな飛び方をするか、試してみてください。この「スペース・ドラゴンフライヤー」が飛ぶ原理がよくわかります。

調べてみよう

 竹トンボは、軸とハネ(プロペラ)が固定されています。竹トンボを回すと、軸とハネは一緒に回転し飛んでいきます。ところが、ゴム動力を軸とハネとの間につけて、ハネを回してゴムに動力を貯めて飛ばすとどうなるでしょう。実は上手く飛びません。

 これは、ゴムの力でハネを回そうとすると、廻りやすい軸本体のほうが回転してしまうため、ハネに回そうと力が伝わらないからです。物体が動こうとするとき、慣性質量が抵抗として作用するように、物体が回転するときには、慣性モーメントが抵抗としてさようします。軸の慣性モーメントは、ハネよりも小さいので、軸のほうが回りやすいのです。

 しかし、軸本体にもう一つの同じ大きさのハネBをつけて廻りにくくすれば、上についたハネAも軸についたハネBも、回転方向は反対ですが両方とも回るので、ハネが回り飛ぶ力として使われると飛ぶことができます。ハネAとハネBは、それぞれ、回る方向について飛ぶ力(揚力)を発生するように形を変えているのです。皆さんが知っているヘリコプターも同じ原理で飛んでいるので調べてみましょう。

※このページに含まれる情報は、掲載時点のものになります。

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