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おもしろ科学実験室(工学のふしぎな世界)

墨流しで素敵な「しおり」

2016年12月27日
宮崎大学 工学部
手順

墨流しは、マーブリングとも呼ばれています。水に浮かぶ墨汁や絵の具を水面に垂らして模様を作り、出来た模様を紙に写し取るものです。平安時代(9世紀頃)から伝わる伝統芸術ですが、実は科学が詰まっています。

準備するもの

  • 墨流し用の市販の絵の具
  • 半紙などの紙
  • 裏打ち用紙(書道で使用するもの)
  • 新聞紙
  • メーパータオル
  • ラミネートフィルム
  • 爪楊枝または面相筆
  • きれいな水(精製水など)
  • きれいなトレー(油汚れなどをせっけんで洗い落とし、水道水でよく洗い流す)
  • アイロン
  • ラミネータ

作り方

  1. 手順

    トレーに水を張り、新聞紙で水面を被い、新聞紙の端をつまみ上げて取り除きます。

    *水面の油汚れが新聞紙に吸い取られ、きれいな水面となります。

  2. 手順

    爪楊枝または面相筆に少量の絵の具を付け、水面を触る様に絵の具を広げる。

    *墨流し用の絵の具は、水になじまず油になじむ(疎水性の)顔料に、水と油になじむポリビニルアルコール(PVA、洗濯のり)を加えて水中に分散させたものです。顔料が水中に溶け込むことなく、PVAと相まって水面上に大きく広がります。

  3. 水面に風を送ったり、きれいな爪楊枝などでひっかいたりして、水面に浮かぶ絵の具を動かして模様を作ります。

  4. 半紙(つるつるの面)で水面を被う。紙の端を指でつまみ、トレーの縁で水をしごき取るように紙を滑らして取り除く。なお、水面に残った絵の具は、新聞紙で取り除けるため、水は何度も使えます。

    *紙の繊維はセルロースです。水にも油にもなじむ性質を有しているため、疎水性の顔料とも相性がよく、模様がうまく半紙上に写し取られることになります。

    半紙(つるつるの面)で水面を被う。紙の端を指でつまみ、トレーの縁で水をしごき取るように紙を滑らして取り除く。なお、水面に残った絵の具は、新聞紙で取り除けるため、水は何度も使えます。
  5. 半紙の水分をペーパータオルにしみこませて取り除き、アイロンを掛けて乾燥させる。裏打ち用紙で補強し、ラミネート加工する。穴を空け、ひもを通せば、あなただけのしおりが完成します。

各成分の性質

各成分の性質
各成分の性質
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