墨流しは、マーブリングとも呼ばれています。水に浮かぶ墨汁や絵の具を水面に垂らして模様を作り、出来た模様を紙に写し取るものです。平安時代(9世紀頃)から伝わる伝統芸術ですが、実は科学が詰まっています。
トレーに水を張り、新聞紙で水面を被い、新聞紙の端をつまみ上げて取り除きます。
*水面の油汚れが新聞紙に吸い取られ、きれいな水面となります。
爪楊枝または面相筆に少量の絵の具を付け、水面を触る様に絵の具を広げる。
*墨流し用の絵の具は、水になじまず油になじむ(疎水性の)顔料に、水と油になじむポリビニルアルコール(PVA、洗濯のり)を加えて水中に分散させたものです。顔料が水中に溶け込むことなく、PVAと相まって水面上に大きく広がります。
水面に風を送ったり、きれいな爪楊枝などでひっかいたりして、水面に浮かぶ絵の具を動かして模様を作ります。
半紙(つるつるの面)で水面を被う。紙の端を指でつまみ、トレーの縁で水をしごき取るように紙を滑らして取り除く。なお、水面に残った絵の具は、新聞紙で取り除けるため、水は何度も使えます。
*紙の繊維はセルロースです。水にも油にもなじむ性質を有しているため、疎水性の顔料とも相性がよく、模様がうまく半紙上に写し取られることになります。
半紙の水分をペーパータオルにしみこませて取り除き、アイロンを掛けて乾燥させる。裏打ち用紙で補強し、ラミネート加工する。穴を空け、ひもを通せば、あなただけのしおりが完成します。
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