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おもしろ科学実験室(工学のふしぎな世界)

 

超伝導磁気浮上ジェットコースター

 
2013年9月13日
山梨大学 医学工学総合研究部
電気電子工学科


超伝導磁気浮上の様子

超伝導磁気浮上の様子

「超伝導」という言葉を聞いて何が思い浮かびますか。多くの人が超伝導と聞くとリニアモーターカーを思い浮かべるかもしれません。最近ではリニア中央新幹線(リニアモーターカー)が2027年ころに東京‐名古屋間で開通することが決まり話題となりました。リニア中央新幹線は、超伝導体と呼ばれる物質を使った強力な超伝導磁石を用いて列車を浮上させ時速500Km以上の速さで走ることができます。
今回は、超伝導とはどんなものか超伝導磁気浮上ジェットコースターを使って学んでみよう。
(リニア中央新幹線は超伝導磁気浮上ジェットコースターとは違う原理です。)

超伝導磁気浮上ジェットコースター

超伝導磁気浮上ジェットコースター

超伝導の特徴(マイスナー効果)

超伝導の大きな特徴は超伝導体を冷却すると不思議な現象が起きることです。
冷却といっても、液体窒素などを使って‐196℃まで冷やす必要があります。
不思議な現象の一つがマイスナー効果と呼ばれる磁気浮上です。

冷却前
冷却後

超伝導の特徴(ピン止め効果)

超伝導磁気浮上ジェットコースターがマイスナー効果によって宙に浮いているにも関わらずレールから脱線せずに走行するためにはピン止め効果が重要な役割を果たします。ピン止め効果とは超伝導体のなかに超伝導ではない部分(穴)があると、磁場がそ穴にはまのって動けなくなる現象です。超伝導体が磁石のレールから脱線しそうになるとピン止め効果によって元の位置に戻す力が働きます。

超伝導の特徴(ピン止め効果)

参考文献:村上雅人、超伝導の謎を解く

超伝導磁気浮上ジェットコースター

超伝導磁気浮上ジェットコースター
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