私たちの身の回りにはたくさんの電波を利用した機器があります。例えばスマートフォンを使って様々な情報や音声、動画にアクセスする際には、基地局やアクセスポイントとの間を電波を使って通信しています。食べ物を温める際に使う電子レンジも電波(マイクロ波)を使っています。このような電波を使った機器が複数あると、お互いに干渉する可能性があります。電子レンジを使っている時にBluetoothのスピーカの音が途切れたり、Wi-Fi通信の速度が遅くなった経験はありませんか?
機器が正しく動作し通信を行うためには、機器に実装された通信用のアンテナが正しく電波を放射しているかどうか、不要な電波が出ていないかなどを正確に測定する必要が有ります。しかし、我々の周りにはたくさんの電波が飛び交っているために、測定対象の機器からの電波なのか、外来電波なのかの区別ができません。
そこで、外来の電波を遮断し、測りたい電波のみを測定する装置が必要です。写真の電波無響室は、
九州工業大学ではこの電波無響室を用いて、小型衛星に搭載されるアンテナモジュールの通信特性の評価や情報機器や電力機器から漏れ出る不要電波の測定や予測を行っています。最近では、自動車内の電波環境を評価するためのCISPR 25と呼ばれる測定環境を構築しました。自動運転技術を支える通信技術に対して、電波測定の観点から安定した正確な通信のための研究を行っています。
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