2021年9月24日
私は小さいころから「実験」というものが大好きでした。小学校が終われば近所の科学館へ通い、超電導実験や超大型白熱電球の発光実験を見てはたいそう喜んでいたのを今でも覚えています。身近にあるものからは想像もできない現象がみられるのは、当時の私にとって最も面白いことでした。そして、小学生のころに「科学者になってみんなが驚くような発見がしたい」と決意し、科学者になることを将来の夢と決めて今に至ります。進路を決める際も「実験ができる環境がいい」と迷わず工学部を選択しました。
私が所属していた物理システム工学科(現:生体医用システム工学科)では、物理の基礎的な部分が網羅的に指導され、そこで得られた知識を補完するような実験を行うことで理解を深められるようにカリキュラムが組まれていました。授業で見た数式が、現実でどのようなふるまいをみせるのかが実際に見られるのはとても興味深く面白かったです。特に、量子力学の分野は、授業で習った際は「なんじゃこりゃ」状態になる数式の羅列だったものが、電子と原子の衝突による発光実験を通してかなり身近なものに感じられるようになりました。
現在は研究室に所属し、プラズマと生体分子との相互作用というまだ誰も踏み込んだことのない領域の研究を行っています。日々思いもよらない結果が出てくるので、毎日が楽しいです。このまま面白い研究を続け、いつか将来の夢である「科学者」になれたらと考えています。振り返ってみれば、自分の原動力は今も昔も「面白いことがしたい!」という気持ちだったように思います。その気持ちに従ってここまで来てしまいましたが、案外後悔はありません。きっとこれを読んでいる皆さんにも、原動力になりうる何かがあるはずです。その気持ちを大事に将来へ向かって歩むのもいいかもしれません。
将来目指している(目指していた)職業は何ですか? | 研究職。面白い現象をたくさん解明したいです。 |
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工学系への進学理由は? | 小さいころから実験に興味を持っており、新たな事実を実験によって明らかにしたいという気持ちが強かったからです。 |
大学を選ぶ決め手になったものは何ですか? | 少人数体制での指導が行われている点です。 |
大学では何に力を入れて勉強(研究)していますか? | プラズマと生体分子のミクロな相互作用です。 |
入学前と、入学後、工学部のイメージの違いは? | 思った以上に女子が多かったです。 |
理工系で就職は有利だと思いますか? | ある程度は有利だと思うが、本人の努力次第です。 |
文系の友達・知人と違うな~と思うところは? | 手を動かしてあれこれ考えながらモノづくりをするのは理系特有な気がしますね。 |
本音で言うと、文系タイプ?理系タイプ? | 国語が得意で計算が苦手な理系です。 |
高校時代に理数系の科目は得意でしたか? | 化学と物理以外は苦手でした…。 |
高校時代の苦手科目は? | 古典、数学、社会科目です。 |
ニガテ科目克服法や勉強のコツは? | ひたすら例題を解きまくります。 |
今一番興味があることは? | プラズマによる通常では起こりえない現象。何が起こるかわからないことをひとつひとつ明らかにしたいですね。 |
工学部に来て大変なことは? | 学部生のころに受けなければならない授業数が大量にあったため、勉強面でついていくのに必死でした…。 |
工学部に来てよかった事は? | 思うがままにたくさん実験できます!面白い現象を自分の手で明らかにできるのはとても楽しいです。 |
掲載大学 学部 |
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私たちが考える未来/地球を救う科学技術の定義 | 現在、環境問題や枯渇資源問題など、さまざまな問題に直面しています。 これまでもわたしたちの生活を身近に支えてきた”工学” が、これから直面する問題を解決するために重要な役割を担っていると考えます。 |