2020年9月11日
私は子どものころから部屋の間取りをみたり思い描いたりすることが好きで、また理系科目の方が好きだったこともあり、建築学科を目指しました。
大学では、まず教養科目の授業と専門科目の授業をどちらも受け、徐々に専門科目の授業が増え、4年生で研究室に入るという流れでした。
専門科目の授業では建築史、構造力学、建築計画、環境等、様々なことを学びました。その他に設計の授業がコンスタントにあり、個人やグループで実際の建物の設計課題を行います。設計の授業や研究室では、考える、議論する、製作する、発表する、質問や講評を受ける、自分も人の発表をみて質問する、ということを繰り返し行いました。授業の他にも、建物の図面をみる、各地で新旧の建物を実際にみに行く、講演会を聞きに行く、ワークショップを行う、コンペティションに挑戦する、芸術や文化にふれる、写真を撮る、スケッチを描く等、色々な興味や活動が建築への学びにつながります。
ふり返ると、学生時代に身に着けた思考やプレゼンテーション、コミュニケーションの能力が、そのまま社会人として必要な力になったのではないかと感じます。また、切磋琢磨して得た友人は生涯の宝です。
大学卒業後は大学院で引き続き建築学を学んだ後、組織設計事務所へ設備設計の職種で就職しました。設備設計の中には電気設備と機械設備の分野があり、建物に必要な電気・通信と空調・給排水の建築設備を設計します。
当社では空港、病院、スタジアム等の少し特殊で変わった形状の建物を手掛けることが多く、設備設計の職種ではその特徴ある様々な建物の設計に関わることができます。建物が決まった形でないことや設備の技術進歩が早いことから、毎回答えが違うので奥が深く、日々学びながら仕事をしています。プロジェクトの各課程において、社内では各分野の担当者、社外では施主、審査機関、施工者、専門メーカーの担当者等、沢山の方々との議論や合意形成、手続きを経て物事を決めていくため、マネジメントやコミュニケーションが大切だと感じます。また現在は在宅勤務やWebミーティングが多いのですが、通常時のプロジェクトによっては全国に出張する機会や、海外の案件に関わるチャンスもあります。専門性の高い職種なので、今後ますます重宝される職業なのではないかと思います。
将来目指している(目指していた)職業は何ですか? | 建築士を目指していました。 |
---|---|
工学部への進学を決めたのはいつごろ? | 中学生の頃に漠然と建物について学びたいと考え、高校に入って建築を学ぶために工学部を目指しました。 |
大学では何に力を入れて勉強(研究)していますか? | 今の職種とは異なりますが、大学では建築計画に力を入れて勉強していました。 |
女子が少なくて困ったことは? | 他の学科に比べて女性も多く、気になりませんでした。人数が少なかったせいか今でも仲が良いです。 |
男子が多くて良かったこと、困ったことは? | さっぱりとした人間関係で良かったです。車の運転や力仕事を率先してもらえたので助かりました。困ったことは特に思い当たりません。 |
文系の友達・知人と違うな~と思うところは? | 課題が多かったのではないかと思います。多くを学んでいる実感がありました。 |
高校時代の苦手科目は? | 現代文と地理歴史が苦手でした。途中から数学も苦手になってきましたが頑張りました。 |
ニガテ科目克服法や勉強のコツは? | うろ覚えで申し訳ないですが、授業で理解しながらノートにまとめるということをコンスタントに行い、問題を何度も解くということではないでしょうか。 |
アルバイトをしていますか? | 和食屋さんのホールでアルバイトをしていました。 |
クラブ・サークル活動などをしていますか? | 先輩が学内外の学生を集めて建築サークルを作っていたので積極的に参加していました。 |
今一番興味があることは? | 答えはまだ出ていませんが、やはり今後コロナとどう対峙していくか、ということでしょうか。SDGsやZEBにも興味があり学んでいます。 |
工学部に来て大変なことは? | 課題が多くてみんなで切磋琢磨して頑張りました。今でもよい仲間です。 |
工学部に来てよかった事は? | 具体的な事案に対して様々な可能性を考え、議論し、論理的にまとめてプレゼンテーションするという力を身につけられたと思います。また、好きなことを見つけたらとことん学べると思います。 |
掲載大学 学部 |
熊本大学 工学部 | 熊本大学 工学部のページへ>> |
私たちが考える未来/地球を救う科学技術の定義 | 現在、環境問題や枯渇資源問題など、さまざまな問題に直面しています。 これまでもわたしたちの生活を身近に支えてきた”工学” が、これから直面する問題を解決するために重要な役割を担っていると考えます。 |