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生レポート!卒業生の声

工学部出身の高校数学教員がいる件について

2025年12月26日
熊本大学大学院 自然科学教育部
機械数理工学専攻 数理工学教育プログラム
佐賀私立 弘学館高等学校 H.M.

 はじめまして。私は熊本大学の工学部を卒業後、熊本大学大学院自然科学教育部で博士前期課程を修了し、現在は、ずっと夢だった高校数学の教員をしています。工学部で進路に悩んでいる人や、教員という職業に興味がある人へのメッセージになれば幸いです。

 教員というと、工学部というよりは教育学部や理学部のイメージが強いと思いますが、私は数学の教員になるために、教員免許が取得可能な熊本大学の工学部に進学しました。なぜ工学部なのかというと、教壇に立つにあたって、単に公式や問題の解法を教えるだけではなく、こんなにも身の回りには数学が溢れているんだよ。こんなところでも役に立っているんだよ。というふうに、生徒が少しでも興味を持ってくれるような、少しでも数学って面白いと感じることができるようなオリジナリティのある授業をしたかったからです。これは、身の回りの様々な現象を、数学を用いて解析していく工学部出身の教員ならではの強みだと今もなお確信しています。また、在学中に教員になりたくなくなったときに、工学部だったら他の職を見つけやすいだろうといった、淡い期待も少しはあったかもしれません。(笑)

 大学は本当に自由です。高校生の頃はできなかったことが色々できるようになり、それと同時に1つ1つの行動に責任が伴ってきます。英語を学びたい人は留学に行くもよし、人付き合いが苦手な人は敢えて居酒屋でバイトをしてみるもよし、思い切って1日中寝て過ごすのもよしです。その与えられた自由の中でも、将来役に立つと思うこと、自分の人生の糧になりそうなことに積極的にチャレンジし、精一杯学んでほしいです。そして、工学部出身の教員がここにいるように、学部・学科という枠に縛られすぎずに、自分にいろんな可能性を見出してください。可能性にあふれた皆さんの活躍を心から期待しています。

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