2017年1月27日
学校の理科の実験でナイロンを作りました。透明な液体2種類を混ぜると、界面から白いフィルムができて引っ張ると糸状になりました。ものすごい衝撃を受け、これだ!と思いました。化学メーカーに入って世の中に新素材を売りだしたい、そのためには理系に進学しよう、工学部と理学部の違いはいまいちよく判らないが工学部の方がより材料開発に近そうだ、という流れで工学部に入ることにしました。
授業や実験は楽しかったですが、なんといっても研究室に配属されてからの生活は本当に得難い経験だったと思います。それまでと比較すると格段に自由度の高い環境で、実験したり研究室のメンバーと議論したりすることができて刺激的で充実していました。研究室内の勉強会や学外の学会に参加すると、新しい人や考え方と接することができ、自分が変わっていくことを実感しました。また、授業で決められた内容を教科書に沿って勉強するだけでなく、自分で好きに調べ、計画し、実験して狙ったものを作る試行錯誤ができるのは、大学の研究室をおいて他にないように思います。
大学を卒業した今は、化学メーカーで表面処理剤の開発をしています。大学で学んだ実験を進める流れは会社でも同じだと感じています。また卒業してからの方がよく勉強しています。大学時代はそれなりに忙しくしていましたが、もっともっと勉強しておけばよかったと思っています。
工学部の化学系は、化学を学びたいという人にお勧めです。工学部は有機化学・無機化学だけでなく、化学工学、バイオ、電気電子、建築、数学など色々な分野に繋がっているので、大学に入った後でも、研究室配属や就職などのタイミングで、より自分に合ったあるいは興味のある分野にシフトしていくことができると思います。また、今ははっきりしなくても何か化学が好きだなという気持ちを大学生活の中で具体化して将来につなげやすいと思います。
将来目指している(目指していた)職業は何ですか? | 子供のころの目標は、地方公務員でした。 今の目標は、売れるものを作る開発者です。 |
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工学系への進学理由は? | 化学が勉強できて、就職につながりそうだったからです。 大学の工学部でなんとかやっていけそうだと思えたら、化学メーカーに就職できるのではないかと考えていました。 |
大学では何に力を入れて勉強(研究)していますか? | 無機材料、界面について勉強していました。 もともと石油化学か有機合成がやりたかったのですが、無機化学の研究室の先生の授業が面白かったので方向転換しました。 |
文系の友達・知人と違うな~と思うところは? | 文系の方がバイトがしやすそうでした。 あとは文系の方が授業の方が自由度が高そうでその分自分を律するのが難しそうでした。 |
高校時代に理数系の科目は得意でしたか? | 物理・化学は好きだったので気が付いたら得意になっていたように思います。 最後まで数学はできませんでした。 |
お気に入りのグッズを見せてください♪ | 皮製品が好きです。 |
工学部に来て大変なことは? | 今となっては良かったことしか思い出せませんが、たまに自分に化学のセンスがないのではないかと思う瞬間に、工学部なのにこれからどうしようという不安は感じました。 |
工学部に来てよかった事は? | 好きなように化学を勉強できて、就職にもつながったことです。特に研究室生活はこれからの自分の基礎につながったと思っていて、先生方や先輩、同期、後輩にもとても感謝しています。 |
掲載大学 学部 |
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私たちが考える未来/地球を救う科学技術の定義 | 現在、環境問題や枯渇資源問題など、さまざまな問題に直面しています。 これまでもわたしたちの生活を身近に支えてきた”工学” が、これから直面する問題を解決するために重要な役割を担っていると考えます。 |