横浜国立大学理工学部数物・電子情報系学科数理科学教育プログラムについて紹介させていただきます。かなり絞ったお話になりますが、「大学教授の声」のなかでは、2010年2月に当時の工学部長であった石原修先生が、2017年5月には当時の理工学部長であった渡邉正義先生が、そして2018年12月には現学長である梅原出先生が、当時の工学部や現在の理工学部について紹介されているというのがその理由です。理工学部の全体像についてはそちらをお読みいただければと思います。
数理科学教育プログラムは、2011年に工学部を理工学部に改組した際、教育人間科学部に属していた数理科学系の8名の教員と、工学部のいくつかの学科に属していた数理科学系の13名の教員が担当する形で発足した、数学・数理科学を基盤とする教育プログラムです。ちなみに、教育プログラムは他の大学では学科やコースにあたるものです。数理科学教育プログラムは、現在16名の教員から構成されています。
数理科学の基礎や考え方を学び、この分野での課題に取り組む、また数理科学を工学的な応用の現場で学ぶという方針のもと、数理科学教育プログラムでは、数学・数理科学の理論と応用について学べるようなカリキュラム体制になっています。特に、現代数学だけでなく、情報科学における基礎理論や数理物理学、コンピュータグラフィックス、コンピュータシミレーション、画像・音声情報処理などへの応用や情報メディアの活用についても広く学べることは、ほかの大学にはない大きな特徴の一つと言えるかと思います。また、専門的な少人数ゼミとして、数理科学演習A,B(3年時) と課題演習I,II(4年時)に加え、ROUTEと呼ばれる制度を利用すれば、2年時から最先端の数理科学研究に触れることも可能です(ROUTEの概要については梅原出先生が書かれた記事「横浜国立大学理工学部」を参考にしていただければと存じます)。ROUTEは数理科学教育プログラムというよりは、横浜国立大学理工学部全体がもつ大きな特徴です。こういった特徴があるがゆえに、数理科学教育プログラムなら、ほかの大学の数学科で味わう「数学の美しさ」も体験できますし、「数学って役に立ってる!」、「数学ならもっとできることがある!」、そんなわくわく感も見つけられると思います。
最後に、2019年に大学名を冠する新駅「羽沢横浜国大駅」が開設され、都心からのアクセスがたいへんよくなりました。数理科学教育プログラムは発足してようやく10年を超えたところですが、学部学生でありながら国際会議などの国際舞台にたった方もいます。横浜を見下ろす常盤台キャンパスで、最先端の数理科学研究に触れてみませんか?みなさんとお会いできることを楽しみにしています。
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